2015年10月31日土曜日

地道にこつこつやってきた自治体には、明るい未来が期待できるだろうけれど・・・-地方創生

付け焼刃、一夜漬け・・・のようなことで、
明るい未来がやってくるものだろうか?

私が若いとき、リゾート法という法律ができて、リゾート法の適用を受けたいとばかりに、多くの市町村がリゾート開発案を考えたことがありました。
これらの市町村では、職員が開発構想を考えることなく、コンサルタントに丸投げをするため、どの市町村でも同じような内容の開発案となりました。
まさに、どこを切っても同じ図柄の金太郎飴になぞらえて、これらの開発案のことを多くの職員は〝金太郎飴〟と呼んでいたものでした。

これがどのような結末になったかは、言うまでもないことですが、うまくいくものではありませんでした。

いま、地方創生というかけ声のもと、日本全国の自治体で、総合戦略なるものや人口ビジョンなるものなどをつくっています。
これがどの程度の実効性をもち、明るい未来に向かっていくための羅針盤となるのか、とても興味深いものがありますが、多くの自治体においては、明るい未来に向かって進む羅針盤にならないのではないかと思っています。
それは、これまでの事業展開について、多くの市町村では、地道にこつこつとやっていない状況があるように感じているからです。
自治体の上層部、職員などが、ふわふわしたような考えで、きちんとした考えもなく、コンサル任せにつくったビジョンなどであれば、うまくいくことはないといってよいでしょう。
私は、長野県小諸市の北国街道沿いのまちなみが好きなのですが、小諸市での修理修景事業は、とてもすばらしい取り組みではないかと思っています。
多くの自治体で、中心商店街の空洞化-商店街ならぬ閉店街(シャッター通り)-が大きな課題になっていますが、多くの人々は、シャッターで閉まった店ばかりで、汚れきった壁などの建物が建ち並ぶ通りに出かけて、買い物や食事をしたいと思わないのではないでしょうか。
小諸宿の修理修景事業によって、とても美しいまちなみになった小諸は、埼玉県の川越よりすばらしいのではないかと私は思っています。
小諸の「そば七」は、この修理修景事業の先駆け的なものであったとのことで、とてもいい感じがする建物です。
小諸市が修理修景事業に取り組み、住民が協力したことによって、いまや美しいまちなみの宿場町に変貌し、多くの観光客が訪れるようになりました。
こういった行政と市民の努力によって、働く場などが確保され、若者たちをはじめ、多くの市民が楽しく暮らせるまちづくりが可能になるのではないかと、小諸宿を歩きながら私はそんなふうに思いました。

美しいまちなみを歩いて、気分が高揚してしまったためか、「そば七」に入り、私としては、ちょっと贅沢な昼食をとりました。
十食限定 手びきざる は、たいへんおいしいものでした。
※ いつもは、こんなに高いものは食べません。
私が注文したのは、中サイズになります。
とてもおいしいそばでしたが、「そば七」の店内の雰囲気もすばらしいものでした。
別注のかき揚げです。
野沢菜の漬物と〇〇(ピンク色に見えるもので、ここでは秘密)ですが、かき揚げもたいへんおいしく、すばらしい味でした。
きっと小諸市の場合は、こういった活動の実績によって、これからの時代もうまく事業を展開して、市民に明るい未来をもたらすのではないかと思いながら帰路につきました。

小諸市の小諸宿などの散策は、まちづくりに関心がある方は、とくに一度は試してみる価値があると、私は思っています。

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