2015年10月4日日曜日

イエローカードが出されたら、やめちゃえばよい

突然ですが、三択問題です

日本ジオパークに認定されている自治体における首長の考えとして、あなたがよくないと思うものをつぎのみっつのなかから選んでください。

三択問題を考えていただく前に、この自治体の置かれている状況をざっと説明しておきます。
この自治体では、ことしの11月に4年に1度の再認定審査を受けることになっていて、当初はイエローカードが出されるかもしれないという心配があったのですが、ここへきて住民活動の高まりもあってか、イエローカードが出されないのではないか・・・、という楽観的な見方も出てきているような状況下にあります。

日本ジオパークに認定されたあと、4年に1度の再認定審査に際して、
 条件付き再認定となることをイエローカードといい、
条件付き再認定になったときは、2年後に再審査を受け、その結果によって、ジオパークとしての継続性が判断されるというものです。

A  「再認定審査においては、イエローカードが出されないよう、行政と活動団体が力を合わせて、一生懸
 命にがんばれ」といい、先頭に立って、再認定審査に立ち向かっている首長。

B  「健闘むなしく、万が一、イエローカードが出されてしまったときは、その原因を突き止め、2年後の再審
 査では、かならず再認定になるように努力しよう」と職員や団体と話し合っている首長。

C  「イエローカードが出されたら、やめちゃえばいいさ。どうせ、ジオパークなんて、金食い虫で役に立たない
 のだから」と公言し、ジオパーク活動への関心がない首長。

※ A・Bの首長の場合、もちろん公務もジオパーク優先で、
出張の日程が重なってしまうときは、
ジオパーク関係の出張を優先しています。
※ お断りをしておきますが、
この三択問題は、私が考えたもので、
実在するジオパーク、自治体とは関係ありません。

皆さんは、A・B・Cの首長のなかで、どの首長の考えがよくないと思いますか。
イメージ画像です
これまでに活動してきた私の体験では、日本ジオパークになったということだけで、多くの方々がやってきて、いろいろなものがたくさん売れると勘違いされている方が多いように感じます。
自分たちがジオパーク活動を通じて、いろいろなものを磨き上げ、それを魅力あるものと感じていただき、それが売りになっていく・・・というもの、それが循環していくことこそがジオパーク活動がめざすべき方向だと思っているのですが、一般的には、
 たくさんの予算を役所が使っているというが、うちの食堂の〇〇丼の売り上げは、ちっとも増えやしない!
という不満を持たれている方も見受けます。

ジオパーク活動というのは、そういうものではなく、みんなが盛り上げていくものなのに、と私は思うのですが、長年の間、自分だけよければという考えで生きてこられたからなのか、よそへの目配り、町の全体的な将来を見通す視点が乏しいと思われる方も見受けます。

ジオパーク活動については、島原半島世界ジオパークのHPも参考になります。
http://www.unzen-geopark.jp/first

さて、私の考えですが、A~Cの首長それぞれがよいと思います。
つまり、この三択でのA~Cの首長は、A~Cともによい考えの首長であり、よくない考えの首長はいないということになります。

A・Bの首長は、ジオパーク活動を応援しようという人々にとっては、とても頼もしい首長であり、たいへんすばらしい人物だと思います。

Cの首長は、ジオパーク活動を応援している人々にとっては、なんとも情けない首長ということになり、Cの首長の考えはよくないということにしてしまうかもしれませんが、わたしはCの首長はすばらしいと思います。
財政的にも厳しい状況下にあって、職員にやる気がなく、ジオパーク活動を盛り上げることができず、これからも盛り上げられる見込みがないのであれば、さっさと手を引いてしまったほうが、自治体の財政等にとって、たいへんよいことだからです。
住民の立場になって考えるとき、これからもうまくジオパーク活動が展開できず、ジオパーク活動の効果を得ることができないのであれば、そこに投じる公費は、まったくの無駄遣いということになりますので、さっさとやめるというのも賢明な考えだと私は思います。

皆さんは、どのようにお考えになりますか。

ことしの再認定審査において、再認定審査対象のジオパークがどのような結果になるのか・・・
撮影:2014.8.3

撮影:2014.8.3
日本ジオパークの認定が取り消さたり、日本ジオパークの認定を返上したジオパークのカードを持っている方は、これから先プレミアムものとなるかもしれません。
楽しみに持っているとよいかも・・・

0 件のコメント: