地方創生とは、自治体のサービス合戦??
とんでもない予測の人口ビジョンをつくったり、
厳しい地方財政下にあるにもかかわらず、
わが市へ、わが町へ、わが村へ、いらっしゃい!!
とばかりに、
あれこれ定住支援策を打ち出すことなのだろうか・・・。
2015.10.17 上毛新聞 |
といいますのは、そこに住み続けること、よそから転居してくるとき、なにがあればよいかということについて、きちんと理解していないように思うからです。
たとえば、「魔女の宅急便」ですが、魔女の女の子が住みたいと思ったまちは、言うまでもないことですが、魔女の女の子がいろいろな自治体の定住支援策を検討してみて、このまちの定住支援策に魅力があったから、ということではありません。
わたしは魔女のキキです。こっちは黒猫のジジ。
ここに住みたいんです。
と彼女が思ったのは、この町が気に入ったからであって、なんてすてきな町なんだろう。
こんな町に住んでみたい!!
と思わせる町であるとこ、これがいちばん大事なことであり、このように思わせられない町などであったとすれば、いかに手厚い定住支援策を講じたとしても、その効果があがることは期待できないのではないでしょうか。
群馬県のHPには、各市町村の定住支援制度(2015.4現在での制度とのこと)がアップされています。
下仁田町・南牧村・甘楽町の定住支援制度もアップされています。
こういった一覧を見ていますと、財政的にも立地条件的にも有利である自治体では、手厚い定住支援策を講じているように思われます。
私は、いまの地方創生のかけ声による動きを見ていますと、だれもが住みたくなるまちづくりをそっちのけにして、
それぞれの市町村で、
こっちにおいでよ、
と住民を引っぱりあいしているような、
そんな
不毛とも思えるサービス合戦
を展開しているのではないか・・・と、私には思えてくるのです。
下仁田町のHPには、
定住を支援します!
という項目があって、そのなかのひとつに
定住促進奨励金制度
がアップされています。
交付金額の25万円(赤い矢印は、わかりやすいようにと考えて、本多が付しました)が魅力的な定住支援策かどうか、わたしにはまったくわかりませんが、定住したり転居するときの動機づけとなるのは、すばらしい友人などができるかどうかであり、そこで楽しい暮らしができるかどうかといったことに尽きるのではないかと思うのです。
そして、出会った多くの方々に支えられ、その土地で生きるためのポジションが確立できること、これがなんといってもいちばん大切なことなのです。
魔女の女の子がパン屋さん夫妻のお世話になって、宅配便の仕事を始めて、徐々に自分が生きるうえでの地盤固めをしていくのですが、この「魔女の宅急便」には、
よそ者を大事にすることの大切さ、
よそ者がその土地の人々に溶け込んでいくことのむずかしさ
も描かれていて、とてもすばらしい作品だと思っています。
よそ者を大事にする気構えができているだろうか? 地域おこし協力隊
http://geogunma.blogspot.jp/2015/10/blog-post_11.html |
そして、家族に
といった手紙を書き送ることができるようになるのですが、これこそが移住のあるべき姿(すくなくてもひとつの姿)ではないだろうかと、私は「魔女の宅急便」を見るたびに思います。
私には、なんとも不思議な地方創生をめぐる自治体の動きであり、こういった動きが理解できないわが身のはがゆさもあって、あまり気持ちよくないのですが、景気づけに(なるかどうかわかりませんが)
ルージュの伝言
を聴いて、重たい心を軽くすることができれば、と思っているところなのですが・・・。
※ このブログ記事中の「魔女の宅急便」に関する画像は、
引用させていただいたYouTubeの動画ほかから転載させていただきました。
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