2016年9月29日木曜日

いろいろな事業を始めるけれど・・・

これから先、いったいどうする考えなのだろうか?

2016.9.29(木)付けの上毛新聞です。
富岡市役所前の富岡倉庫を富岡市が取得して、旧富岡製糸場を訪れる観光客らが立ち寄れる交流拠点として改修することにしたというものです。
今年度内に取得手続きや改修設計を終えて、来年度中の着工をめざすとのことです。
下の記事(↓)は、上の記事(↑)の続きです。
富岡市役所が建て替えられ、市庁舎前の広場などがきれいに整備されれば、富岡市のイメージアップにつながるかもしれませんが、心配性の私は、いまの時代において、はたして富岡市の財政が持ち応えられるものかどうか・・・と、とても心配になります。
2014.2.3
富岡市が取得する富岡倉庫です。

以前、つぎのブログ(↓)

「およそ5億円の入場料収入があれば」
「市の財政に負担をかけずに対応できる」 旧富岡製糸場の見学料金収入
http://geogunma.blogspot.jp/2016/09/blog-post_18.html

で、富岡市議会での質問と答弁を紹介したところですが、そこで紹介したなかに、つぎの質問と答弁があります。
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平成28年  6月 定例会    0616日-一般質問-03

◆17番(茂原正秀君)
 製糸場の入場者数の多いうちに、地域の中に新たなお金の循環をつくる必要があるかと思いますが、有効な対策としてどのような方法があると今お考えでしょうか。具体的なプラン等があるようでしたら、ちょっとお聞かせください。

◎世界遺産部長(金井幹夫君)
 昨日の佐藤信次議員さんの第1質問で、市長、市長公室長からお答え申し上げましたが、経済的な効果を上げるために、世界遺産の富岡製糸場や地域の観光資源を最大限に活用して観光による交流人口をふやし、地域の産業の活性化を図ってまいりたい考えております。
 具体的には、観光のマーケティングマネジメントを行う富岡版DMOを設立し、多くの地場産業を巻き込んだ推進体制を整備するとともに、新商品の開発や地元生産物の6次産業化により商品の付加価値を高め、交流人口の増加を生かした消費拡大を図るなど、産業としての観光振興を推進していくことが有効であると考えております。

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今年の3月にブログ(↓)

 歴史的な価値があるとはいっても・・・ 将来にわたって維持・保存の予算が確保できる?

で紹介した物件の取得(↑)も、富岡市での方針に沿った事業、その一環ということなのでしょうが・・・
私は、いまの富岡市はもちろんのこと、将来の富岡市において、旧富岡製糸場の維持管理をはじめ、こういったものの維持管理に必要な予算が確保できるのだろうかと、とても心配になるのです。

以前には、

この本でモヤモヤが解決できるかも・・・
    「都市をたたむ」 饗庭 伸著(花伝社)

で、縮小する時代への対応について、とても参考になる本を紹介したところですが、
 2016.9.25(日)のNHKスペシャルで、
     縮小ニッポンの衝撃
                という番組が放送されました。
この番組を視聴された方も多いと思いますが、とても考えさせられる内容でした。
この番組で紹介された事例では、公営住宅や循環バスの統合、廃止をはじめとして、いままでの行政サービスの大幅な見直しが始められています。
番組では、この見直しを〝撤退戦〟と表現していましたが、これまでの行政サービスすら維持できなくなってきている、これがわが国の自治体、その実態といってよいのではないでしょうか。

行政サービスは、どんどん切り捨てられ、住民が自力で暮らさざるを得ないような、そんな時代が私たちの目前に迫ってきているのです。

こんな時代にあって、新たに戦線を拡大していって、はたしてだいじょうぶなのだろうかと私は心配でなりません。
これからの富岡市も全国の自治体と同様に、否応なく〝撤退戦〟に向かわざるを得ないと思うのですが、いまの時期での戦線拡大によって、よりたいへんな状況-さらに多額の財政支出と時間を要し、富岡市民の生活がうまく維持できなくなるような、そんな〝撤退戦〟になるのではないかと・・・、できれば、そのような事態にならないといいですけれど。
2016.4.3
城山から眺めた旧富岡製糸場などです。

いろいろな事業を始めるけれど、
これから先、いったいどうする考えなのだろうか?

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