2016年9月18日日曜日

「およそ5億円の入場料収入があれば」

「市の財政に負担をかけずに対応できる」 
旧富岡製糸場の見学料金収入

つぎのブログ(↓)

94,493人(2016年8月):世界文化遺産 旧富岡製糸場
  2016年8月入場者数 29,110人減少
http://geogunma.blogspot.jp/2016/09/9449320168.html

旧富岡製糸場の入場者数
  「80万人~100万人」 2016年度の目標
http://geogunma.blogspot.jp/2016/09/blog-post_16.html

において、旧富岡製糸場の入場者数の推移を紹介しましたが、
きょうは見学料金収入について、富岡市議会での一般質問をもとに、富岡市の方針を紹介いたします。
富岡市議会の一般質問等については、富岡市のHP(↑)で閲覧することができます。
このブログでは、旧富岡製糸場の入場料金収入に関する部分を紹介します。
詳しい内容については、富岡市のHPで全文を読まれることをおすすめいたします。
また、富岡市議会での内容紹介のほか、富岡市の観光HP「しるくるとみおか」の画像をカット代わりに、このブログで使用させていただきました。
このカット代わりの画像については、最後のところで、富岡市のHPにアップされていることと整合したものになっていないことをお伝えする意味があります。
なお、富岡市議会の一般質問等を引用させていただく際、わかりやすくご覧いただくために、本多が改行や文字の強調、文字の色付け、下線などを加えました。

平成28年  6月 定例会    0616日-一般質問-03

◆17番(茂原正秀君)
 先日群馬テレビで放送された番組の中で、岩井市長は富岡製糸場は年間80万人の入場者数が確保できれば心配ないという内容の発言をされたようですが、その80万人の根拠をご説明ください。 

◎世界遺産部長(金井幹夫君)
 群馬テレビで放送された岩井市長の80万人の根拠についてでございますが、詳細につきましては平成26年11月の経済建設委員会協議会、議員全員協議会でご説明申し上げたとおりでございますが、富岡製糸場の保存修理、整備活用や人件費、修理費を含めた維持管理を続けていくためには多額の費用が必要となります。その財源として、80万人の入場者と料金収入が見込めれば、市の財政に負担をかけず対応していくことが可能であると考えております。





平成28年  6月 定例会    0616日-一般質問-03



◆17番(茂原正秀君)
 80万人の中には、小中学生、高校生、大学生も含まれると思いますが、年間の入場料収入はどの程度あれば、市の財政負担を考えずに製糸場に対応できるのでしょうか。


◎世界遺産部長(金井幹夫君)
 おおよそ5億円の入場料収入があれば、市の財政に負担をかけずに対応できる考えております。



平成28年  6月 定例会    0616日-一般質問-03


◆17番(茂原正秀君)
 西置繭所の保存修理工事は、製糸場入場者のうちの何%ほどの方が見学されているのでしょうか。また、外国人の入場者数について何らかのデータがあるようでしたらご説明ください。
◎世界遺産部長(金井幹夫君)
 国宝西置繭所の保存修理工事現場の見学者数についてでございますが、製糸場入場者数全体に占める割合は、直近5月の数値で申し上げますと29.6%でございます。また、外国人の入場者数につきましては、平成27年度に3,000人程度入場していただいております。

きょうのブログで
 このカット代わりの画像については、最後のところで、富岡市のHPにアップされていることと整合したものになっていないことをお伝えする意味があります。
と申し上げましたが、「しるくるとみおか」では、いまでもヘルメットの貸出料を見学料と表示しています。

以前、このブログ

ある方に「考え違いをしている」と言われてしまいました

で紹介したとおり、

  見学料でなくヘルメット貸出料金

という名目で、見学者から200円をいただくというものでした。

当たり前のことですが、

  統一した表現での情報発信が大切

ではないかと思います。

平成28年  6月 定例会    0616日-一般質問-03

◆17番(茂原正秀君)
 製糸場の入場者数の多いうちに、地域の中に新たなお金の循環をつくる必要があるかと思いますが、有効な対策としてどのような方法があると今お考えでしょうか。具体的なプラン等があるようでしたら、ちょっとお聞かせください。

◎世界遺産部長(金井幹夫君)
 昨日の佐藤信次議員さんの第1質問で、市長、市長公室長からお答え申し上げましたが、経済的な効果を上げるために、世界遺産の富岡製糸場や地域の観光資源を最大限に活用して観光による交流人口をふやし、地域の産業の活性化を図ってまいりたい考えております。
 具体的には、観光のマーケティングマネジメントを行う富岡版DMOを設立し、多くの地場産業を巻き込んだ推進体制を整備するとともに、新商品の開発や地元生産物の6次産業化により商品の付加価値を高め、交流人口の増加を生かした消費拡大を図るなど、産業としての観光振興を推進していくことが有効であると考えております。

そして、委員長報告(本多が抜粋)です。

平成28年  3月 定例会    0325
-委員長報告、質疑、討論、表決-04

◎一般会計ほか特別会計予算特別委員長(相川求君)

 議長のお許しをいただきましたので、一般会計ほか特別会計予算特別委員長報告を申し上げます。

 委員より、富岡製糸場見学料を8億9,300万円見込んでいるが、入場者数はどのくらいを想定しているのかとの質疑あり。当局より、有料入場者数をトータルで100万人見込んでいる。主なものは大人個人が65万人、大人団体が25万人であるとの答弁あり。

 委員より、富岡製糸場売店売り上げ手数料が減額となる理由は何かとの質疑あり。当局より、富岡製糸場内には東繭倉庫北側に従来から売店があるが、新たに南側にもシルクのギャラリーができた。従来北側売店で取り扱っていたシルク物を南側に移したことが大きな要因であるとの答弁あり。

 委員より、富岡製糸場基金繰入金は前年度比1,700万円減額となっている。見学料収入を8億9,000万円も見込んでいるのにどうしてかとの質疑あり。当局より、製糸場基金の繰り入れについては、見学料や基金、ふるさと納税等の全体の収入額と製糸場でかかる経費を計算して、このような数字で繰入金を設定しているとの答弁あり。

 委員より、見学料の半分は基金に繰り入れることになっていたと思うが、その点は変更になったのかとの質疑あり。当局より、基本的には議員指摘のとおり引き続き行いたいと考えているが、今回はこのようになった。この製糸場基金繰入金1,500万円については、景観形成事業に繰り入れる基金の額だけとなっているとの答弁あり。
 委員より、残金は幾らかとの質疑あり。当局より、平成27年度決算見込みで9億5,164万3,000円を想定しているとの答弁あり。
 委員より、富岡製糸場普及啓発事業でドキュメンタリー映像制作委託料8,000万円とあるが、具体的な内容について教えてもらいたいとの質疑あり。当局より、国宝、世界遺産となった富岡製糸場の歴史や価値を後世に伝えていくため、映像として記録に残すことを目的にマスターテープの作成を計画している。今後はそのマスターテープをもとに、公開用の映像をつくったり、場内の映像をつくったり、記録を保存するために計上させてもらったとの答弁あり。
 委員より、富岡製糸場社宅76解体工事設計監理委託1,200万円、保存整備調査業務委託料1,000万円など高額な設計業務委託があるが、どういうところに発注するのかとの質疑あり。当局より、設計監理委託については、重要文化財、国宝については上級の資格を持った方に設計管理してもらう。これは、工事をする前に設計をして工事に入り、工事管理ということで、工事の現場を確認しながら設計内容を変更していく。社宅等の文化財については、富岡市内にヘリテージマネジャーという文化財の設計をする資格を持っている資格者が必要なので、市内の業者を育成を含め、そういった業者の方に設計と監理を委託していく方向で考えているとの答弁あり。
 委員より、見学者用便所整備工事4,000万円とあるが、これは新設なのかとの質疑あり。当局より、新設で、男子用小便器4つ、男子用大4つ、女子用7つを整備する予定であるとの答弁あり。
 委員より、自動繰糸機動態展示設備工事はどのようなことを予定しているのかとの質疑あり。当局より、自動繰糸機を使用した製糸システムの動態展示は、富岡製糸場整備活用計画の中にうたわれているが、岡谷蚕糸博物館のように、実際に糸をとっている様子を周りから見られるような形を考えているとの答弁あり。 
 委員より、蚕糸絹業連携システム維持委託料の内容について教えてほしいとの質疑あり。当局より、この1,054万円は、富岡市から富岡シルクブランド協議会に委託されていて、内容としては400万円が蚕糸絹業連携システム維持に使われ、残りの654万円は農家支援ということで、繭の買い取りとなっているとの答弁あり。 
 委員より、観光プロモーション委託料、観光マーケティング調査委託料、どのような事業かとの質疑あり。当局より、観光プロモーション委託料は、観光データをもとに、旅行会社やバスなどの運送業者、観光業者に対してプロモーションを実施するための委託料である。観光マーケティング調査委託料は、旅行者の行動を分析して、誘客のターゲットを絞ったり、インバウンドの計画の資料の作成に役立てる。このようなことを考えているとの答弁あり。
 委員より、地域桑園管理事業委託料、桑園をどこにつくって、どのような管理をするのかとの質疑あり。当局より、平成27年度に市内4カ所に設置した市民養蚕をしていただく際に、実際に桑で蚕を育てていただきたいということで、環境づくりのために整備するものであるとの答弁あり。 
 委員より、製糸場券売売店・交通誘導等業務委託料、まちづくり富岡に支払われるものだったと思うが、内訳を聞きたいとの質疑あり。当局より、富岡製糸場の場内の常駐点検、富岡製糸場の中での監視業務を行う。平日と土日で分けている。富岡製糸場の正門前の交通整理、富岡製糸場の清掃委託、場内のトイレや建物内の清掃を行う。富岡製糸場の場内救護業務、製糸場内での急病人やけが人が出た場合の業務。製糸場内の券売、売店の業務。チケットを売ったり、仕入れや販売業務。交通誘導業務、市営駐車場の人員、まちなかの一方通行の人員。お富ちゃんちの販売業務である。以上の8項目であるとの答弁あり。

 以上で全ての議案の審査を終了し、午後4時18分閉会いたしました。
 これをもちまして予算特別委員会委員長報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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富岡市議会の一般質問・答弁、委員長報告を読んでみて、入場者数の見込みを80万人とするのか100万人とするのか、歳入予算を計上するうえでは、きちんとしておくべきことではないだろうかと感じました。
全体的な印象として、来場者数の見込みが甘いのかなとも思いました。
いまの来場者数を考えるとき、これから先、「およそ5億円の入場料収入」を確保していけるかどうか・・・
世界文化遺産の維持保全のための
財源確保などについて、
皆さんは、どのように考えられますか?


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