2016年5月2日月曜日

お金が地域内でまわっているだろうか?

地方創生とは、お金が地域内でまわることでは・・・?

いま、いかに人口減少をくいとめるか、いかに転入者を増やすか・・・といったことが地方創生の大きな課題であるかのようにいわれていますが、
  地方における最大の課題は、その地域内において、
    お金が循環しているか?
に尽きるのではないかと思うのです。

これから折にふれて、地方創生といったこと、それはどういうものなのかといったことについて、思うところを述べてみたいと思っています。

きょうは、そのプロローグ的なものとして・・・。

A町に居住している方(甲さん)がB市にある職場に勤務して、B市の職場で得た給与をB市で消費せず、居住しているA町のほか、C市の商店などで買い物をしているとすれば、甲さんの所得中、消費にまわる分について、B市では消費にまわっていないことになります。
つまり、B市に多くの方々が働く職場があったとしても、B市以外に居住している方々が多く、日曜日などに家族でB市の商店街や食堂に繰り出してくれなければ、B市の商店街、食堂は、まったく儲からない商店街、食堂ということになり、シャッター通りになってしまうか、のれんをしまったままの食堂だけが残る・・・といったことになります。
あちこちの商店街で、シャッターをおろした商店などが、ますます増えているように思います。
マイカーの普及をはじめ、生活様式の変化などによって、相変わらずの品ぞろえをしている商店に対しては、買い物客が遠のき、郊外型の店舗に向かうとか宅配の食品を購入されるなど-消費活動の多様化-なってきたこと、これがいちばん大きな理由(商店街の商店が満足できなくて、郊外型の店舗に向かったのか、宅配のほうにシフトしたのか、それとも多くの方々が郊外型の店舗に向かったり、宅配のほうへシフトしたため、従来の商店が衰退していったのか・・・、どっちが卵で、どっちがニワトリかわかりません)といってよいでしょう。

居住している町で働き、そこで収入を得て、居住している町で買い物をしたり、食堂でおいしいものを食べている方(乙さん) がいれば、そして乙さんの方のような方々ばかりであれば、その町においては、お金がたくさん循環していることになります。

 地域内において、
   お金が循環しなくなったこと、
     これこそ、いまの状況に地方が追い込まれた最大の原因
  といってよいのではないでしょうか。

それぞれの食堂などにおいて、この食事の原材料は、地元のものをつかっているといった表示をして、地元密着型であることをアピールすれば、もっともっと多くの方々に利用していただけるのではないかと思うのです。
地元産の食材を利用するほか、地元の方々を雇用するなど、いろいろな面で、地元を優先することは、その店の長期的な安定にも資するのではないでしょうか。
このカツ丼の豚肉は、地元の〇〇さんが育てた豚で、地元の△△さんがつくったコシヒカリ、地元の◎◎さんがつくった野菜・・・といったぐあいに表示しておくことによって、より名物感が醸し出されてくるのではないかと思うのです。
それとともに、地元とともに歩んでいる店といったスタンスは、これまでもいわれていることですが、地産地消、食の安全、輸送コストの軽減など、エコの面においても多くの方々の心に訴えるものがあると思うのです。

つまり、地域内において、お金が循環しなくなったこと、これこそが地方における最大の問題点であり、これが地方を衰えさせているおおもとだと思っています。

どこかで食事をしたり、買い物をされるとき、この食事の原材料は、どこから調達しているのだろうか、この商品は、どこで生産されているのだろうか、といったことを考えてみてください。
そして、みんなが地域内でお金を循環させるようにすれば、きっと活力のある地域にもどると私は思います。

地方創生とは、地域内でお金を循環させること、といってもよいと私は考えています。

皆さんは、どのようにお考えになりますか。

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