フレッド・ピアス 藤井留美=訳 岸由二=解説
これまで、 つぎのブログ(↓)
ミシシッピアカミミガメ
だんだんかわいくなってきました
http://geogunma.blogspot.jp/2016/04/blog-post_22.htmlで、身近な場所に外来種の動物が増えてきていることなどを紹介しました。
2014.11.14 |
下仁田自然学校の地学講座「生活のなかの貝」において、ハマグリは高価なので教材として購入できないが、ホンビノスガイであれば安価なので購入できるということで、ホンビノスガイのお吸い物をいただきながら貝の構造などを学んだときの画像です。
ホンビノスガイに関して、ウィキペディアでは、つぎのとおり解説されています。
日本での繁殖が確認されたのが比較的近年で、アサリ漁場に多く生息するため、かつては邪魔者として扱われることが多かった。
しかし、食味の良さが注目され、2007年頃から首都圏(2010年代からは京阪神でも)の鮮魚店やスーパーなど販売チャネルが拡大し、水産物として採貝される機会が増えたため、2013年には漁業権が設定されるまでになった。
※ 文字の拡大、色づけは、本多による。
邪魔者であったホンビノスガイですが、おいしい貝ということがわかり、いまや食材としての地位を得るまでに日本で〝大出世〟したことになります。
一般的には外来種は悪者で、在来種を駆逐したりする厄介者といったイメージがありますが、この本を読んでみますと、どうもそういったことばかりではなく、豊かな植生、多様な生態系づくりに貢献している事例が多いとか・・・。
詳しくは、この本を読んでいただくしかありませんが、私にとっては、目から鱗といった内容がおてんこ盛りで、たいへん学ぶことが多いものでした。
当たり前のことですが、ものごとは一面だけを見るのでなく、いろいろな角度から見て、ほんとうに正しいのはどういうことだろうかをきちんと見極めることではないかと思います。
考えてみれば、私たちが食べている野菜や果物などの原産地を考えるとき、まったくの在来種といった野菜や果物は日本にないといってもよいでしょう。
ジャガイモやトマトの原産地は?ということになれば、日本にやってきた植物-外来種-ということになります。
しかし、現代の日本において、ジャガイモやトマトを外来の植物-作物-であったと考えているひとは多くないでしょう。
在来種と外来種の線引き、自然とはどういうものなのかなど、とても悩ましい問題について、すばらしいヒントを与えてくれる本です。
どうぞ、読んでみてください。
とてもおもしろい本です。
0 件のコメント:
コメントを投稿