2015年12月24日木曜日

959,388人:前年同期比8%減-旧富岡製糸場

19,349人:前年同期比16%減-荒船風穴

2015.12.8の読売新聞は、
 富岡製糸場と絹産業遺産群の4~11月の観光客が、前年同期比8~47%減ったことがわかった
と報じました。
旧富岡製糸場の場合、今年の入場者数は、もっと大きく減少するだろうと私は予測していましたが、この数字を見て、思いのほか〝善戦〟している感じが しました。
旧富岡製糸場の〝善戦〟を私なりに分析してみますと、旧富岡製糸場がある富岡市の隣町の甘楽町に、こんにゃくパークがあること、この効果が大きいこと、これがいちばんではないかと思います。

こんにゃくパーク 2015.7.9(木)撮影
旧富岡製糸場を見学後、こんにゃくパークに立ち寄って、食事と買い物を楽しむという団体や家族連れが多く、いまや旧富岡製糸場とこんにゃくパークは、セットになった観光地といった感があります。
もちろん、こんにゃくパークから旧富岡製糸場へ・・・というコースもあるようで、こんにゃくパークで出会った方(団体で来られていた皆さん)は、
 これから富岡製糸場に行くのよ
とおっしゃっていました。
私が、
 荒船風穴や高山社のほうへは行かないのですか
とお聞きしたところ、その方々は、
 今夜は、伊香保温泉に泊まるので、富岡製糸場から伊香保へ直行するの
とのことでした。

高速道路が開通後、東京や神奈川、千葉などをはじめ、長野県・新潟県・愛知県などから群馬に来られるのに、とても便利になりました。
この高速交通網の発達によって、前述した都県などから群馬-富岡-に来やすくなり、日帰りで往復できることになった、この効果も旧富岡製糸場の入場者数の減少が8%減であった要因のひとつといえるでしょう。

前述した団体の皆さんのように、群馬の温泉地に宿泊してくれるコースであれば、群馬の観光収入面でありがたいことだと思うのですが、ときどき見かけるバスのツアー名を見る限り、日帰りが圧倒的に多く、群馬県内に宿泊するコースでの世界遺産観光は、かなり少ないように感じられます。
朝に都内を出発して、高速道路で富岡ICを下りて、世界遺産の旧富岡製糸場を見学後、こんにゃくパークや妙義山などをまわって、夕方に帰っていくというコースが圧倒的に多いかもしれません。
私が目にするバスのツアー名からは、そのような印象といってよいと思います。
お手頃のツアー料金で、世界遺産が見られる日帰り旅行として、人口が多い首都圏などからのツアーが後押ししてくれたからこそ、8%減という数字でおさまったのではないかと推測しています。
撤退する店も出てきたとのことですが、これから先、旧富岡製糸場の入場者数がどのように推移していくか、とても興味があるところです。
高崎商科大学の調査結果によれば、リピーターの獲得が課題とのこと。
冒頭の新聞記事にある県世界遺産課長のコメントにあるとおり、旧富岡製糸場をはじめとする構成資産について、もっともっとPRして、これから先も多くの方々に出かけていただくようにしてもらいたいものです。

来年の世界遺産-富岡製糸場と絹産業遺産群-の入場者数は、
どのようになっているでしょうか・・・?

0 件のコメント: