2017年8月4日金曜日

選ぶ投票から選ばない投票へ

『どっちみち結果は変わらないのだろう?』をなくせば・・・

先日の上毛新聞の#上毛つぶやきで、
 若年層の投票率を向上させるために有効と思うのは?
というアンケートが行われました。
アンケートの結果、つぶやきは、つぎのとおりです。
アンケートの回答(4択)では、ネット投票が多くの支持を得ていますが、はたしてこういった対応によって、若者の投票率があがるものだろうかと私は疑問に感じています。
といいますのは、衆参議員から知事、市町村長、地方議会議員の選挙にいたるまで、それぞれの政党が候補者を選定して、選挙がはじまる前に多くの有権者は、
 『〇〇党が公認した××で当選は決まりだな』
と思うのではないでしょうか。
選挙前に事実上の当選者が決まっているような選挙であったとすれば、多くの人々は、それに自分の1票を投じて、自分たちの未来を託そうなどと考えることをしないのではないでしょうか。
ましてや、連日報じられている〝疑惑〟などで、多くの人々は
 『困ったものだ。いま、こんなことでごたごたしている状況じゃないだろう、日本は!』
と思っているかもしれません。
選挙がはじまる前に当選者が決まっているような現状を変えるには、
 政党が公認した候補に1票を投じる現行の選挙制度を、
 当選してほしくない候補者には×の投票ができる選挙制度に変えるしかないかと思うのです。
いまの選挙制度は、それぞれの公職にふさわしい人物が立候補して、それらが選挙で自分の主義や主張を述べ、それに共感した有権者が当選してほしいという願いをこめて、1票を投じるものになっていますが、はたして実状をみるとき、このとおりかどうか疑問です。

いずれの立候補者も当選してほしくないというときの対処方法がない現行の選挙制度は、やはりおかしいといわざるを得ないかもしれません。

市町村長選などの場合、A・Bの立候補者がいて、そのA・Bがともに首長としての適格性を欠いているようなとき、A・Bとも当選できないというシステムがあってもよいと私は思うのです。
具体的には、立候補者名を記載した投票用紙に、支持する場合は〇を、支持しない場合は×を、という方法にして、〇より×が多いときは当選できないとか・・・。
市町村長選などがありますと、
 「どっちも当選してほしくないんだよね。Aはまちの将来なんて、まったく考えていないし、Bは自分の会社の利益、それだけだからね」
という声をよく耳にします。
 「だけど投票に行かないと、村八分になってしまうから投票に行くんさ」
と、これが田舎の実態といってよいかもしれません。

とここまで書いてきて、ふと気づきました。

そうか、投票したくなる人物が立候補しない選挙は、選ぶほうのわれわれの意識が低いからこそ、きちんとした人物が登場しないのかもしれないということを。

有権者がしっかりした意識、考えでいれば、
 さしたる能力があるとも思えない人物が、
 おじいちゃんが〇〇大臣をした、その孫だから
とか、
 おとうちゃんが〇〇大臣をした、そのせがれだから
というようなことで立候補することがなくなっていくかもしれません。
こういったことが積み重なっていくことによって、それぞれの選挙で公職にふさわしい人物があらわれ、公平で透明性の高い政治が確立されていく・・・、そういうことかもしれないなと思えてきたのですが・・・。

いずれにしても、公職にある人々には、国民をうんざりした気持ちにさせないでほしいものですし、若者ばかりでなく多くの有権者が投票に出かけたくなる、そんな状況を私たち自身もつくりだしていかなけければ、これから先も政治をめぐる〝疑惑〟はなくならないでしょうし、よい国になっていかないように思えてなりません。

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