2017年1月29日日曜日

日本ジオパーク委員会

再認定審査 【2016】

昨年の再認定審査に関する資料が公開されています。
 新たに日本ジオパークに認定された浅間山北麓などの資料も公開されています。
再認定審査を受けたジオパークのなかには、残念ながら条件付き再認定になったものもあります。
2016再認定審査方針(上の画像の赤い矢印)では、つぎのとおり述べられています。
この方針の一部分を紹介します。

2016.9.1  

2016 年度日本ジオパーク再認定審査方針及び審査手順 


日本ジオパーク委員会


1. 再認定審査の考え方 

 日本ジオパーク委員会は、国際地質科学ジオパーク計画(International Geoscience and Geoparks Programme: IGGP)の定款とガイドライン 1に示されている考え方に沿って、日本ジオパークネットワ ークのメンバーにふさわしい地域を認定しています。

日本ジオパークの再認定審査においては、地質遺産の保全、活用の仕組みと取り組み、前回審査時か らのジオパーク活動の進展などについて審査を行います。

日本ジオパーク委員会では、2014 年度以降の日本ジオパークネットワーク加盟認定審査において、「ジオパークを目指す地域は、持続可能な地域社会の実現のために、ジオパークとして、その地域にあったやり方で住民、行政、研究者などの関係者が、ともに考え続けているか。また、そのために、これまでのやり方を変える覚悟があるか」ということを最も基本的な審査基準として審査を行っています。

この考え方を踏まえた上で、前回審査時に指摘された問題点に対応できているか、そしてそれのみに止まらず、地域が考え続けた結果としてジオパークの活動が質・量ともに充実しているかを審査します。

そして持続可能な形で運営されてきたか、また活動にともなって明らかになっている問題点についてどのように対処し解決に向けて具体的な努力をしてい るかについても審査します。


再認定審査は、日本ジオパーク委員会が各日本ジオパークの再認定について判断するために行うものですが、日本ジオパーク委員会では、この審査を、審査員と地域とがより良いジオパークの実践について共に考える場としても位置付けています。

審査員と地域とで現地審査前から十分にコミュニケーションをはかり、審査をうける日本ジオパークでは問題点を隠すことなく活動実績を示し、審査員と地域とで、話し合うべきこと、検証すべきこと、審査に参加すべき人などを十分に協議、確認したうえで再審 査に臨んでください。 


3. 審査の方法と注意点 


3-9. 日本ジオパーク委員会が、早急に解決を要する重要な問題点があると判断した場合には、2 年後に審査を行う「条件付き再認定」となる。「条件付き再認定」となった日本ジオパークは、審査結果判明後直ちに、2 年間での問題点解決のための計画を立て、その解決を図らなければならない。

3-10. 条件付き再認定となった日本ジオパークにおける審査は、前回審査時に指摘された問題点の改善状 況の確認に重点を置きつつ、他地域同様の方法で行う。

3-11. 条件付き再認定後に行われる審査の結果、指摘された問題の解決が図られていないと日本ジオパーク委員会が判断した場合には、当該日本ジオパークが有する日本ジオパークネットワークの正会員 資格は取り消される。 


6. 再認定審査で評価するポイント


日本ジオパーク委員会は、各日本ジオパーク事務局から日本ジオパーク委員会に提出された現況報告 の評価と、現地審査の結果に基づいて以下の点について評価し、再認定の可否を決定する。

6-1. 名称とテーマ、ジオサイトの管理と保全、教育・研究、管理運営、ジオツーリズム、国際対応・ネットワーク活動、防災・安全等の、ジオパーク活動に関する仕組みと活動が、適切かつ十分なものであるか。活動については、前回審査時からの進展の状況。さらに、前回審査後に始めた事業や活動が、ジオパークの理念に照らして適切かどうか。

6-2. 前回審査時およびその他の機会に日本ジオパーク委員会から指摘された問題点の改善状況。

6-3. 日本ジオパーク委員会に提出したアクションプランがある場合,その進捗状況。

6-4. 運営組織・体制の現状と今後の展望。

6-5. それぞれの日本ジオパークの活動において必要と思われる上記以外の点。

銚子ジオパークでは、そのHPの新着情報・お知らせにおいて、再認定現地審査報告書が公開されたことをアップして、関係者への周知を図っています。
こういった対応は、とてもすばらしいことだと思います。
銚子ジオパークで活動されている皆さんが、こうした情報を得て、どこがよかったのか、どこがよくなかったのかを考え、今後の活動に役立てることができるからです。

話は変わりますが、今月のFBへの投稿では、各ジオパークでガイド養成講座等が盛んに行われているように感じます。
 1月13日に投稿された箱根のガイド講座のようす(↑)です。
伊豆半島では、ガイド資格が更新制になったとのこと。
 1月26日に投稿された第1期生の更新講習会のようす(↑)です。
また、茨城県北では、自主的な勉強会を行ったということです。
1月8日に投稿されたインタープリターの自主勉強会のようす(↑)です。

ここに紹介したジオパーク以外でもガイド養成講習会を開き、ジオパーク活動の盛り上げを図っています。

これから先、日本ジオパークに認定されたあと、みんなでがんばって、すばらしいジオパークになっていくところもあれば、日本ジオパークに認定されたけれど、だめになってしまった・・・というジオパークが出てくるかもしれません。
当たり前のことかと思いますが、高い品質が確保できないジオパークは、退場させられることにならざるを得ないかと・・・

さて、今年(2017)の再認定審査は・・・?

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