2016年10月3日月曜日

お金は、いっぱいかかるものでは?:オリンピック

2020TOKYO

いま、2020TOKYOの開催費用などについて、約7,300億円であったものが3兆円を超えるという試算が示されたり、オリンピック招致時の経費積算が甘かったとか、開催費用の負担をめぐって、どこが負担するのかといった応酬、4年後に迫ってきた時点での競技会場の見直しなど、私にはゴタゴタが続いているとしか思えない、そんな状況になっているように思います。
思えば、2020TOKYOをめぐっては、エンブレムのゴタゴタがあったり、競技場建設のゴタゴタもあって、実に情けないような経過をたどっています。

撤回-2020東京五輪エンブレム  いまの時代を見誤った!?
http://geogunma.blogspot.jp/2015/09/2020.html

いまとなって、指揮命令系統ができてないとか、予算などを総合的に統括する機能がないとか、いろいろな問題点が新聞等で報じられていますが、2020TOKYO開催を推進する方々には、
 オリンピックへの動きが始まれば、予算を増やすことだって、
   いろいろな準備作業だって、なんとかなるさといった甘い見込み
であったといえるのではないかと思います。
1964TOKYOでは、
 直接経費が300億円、間接投資が1兆円の破格の規模
であったそうです。
300億円と1兆円がどの程度の破格であったか、そこのところはよくわかりませんが、1964年に創刊された「平凡パンチ」の値段は、50円/部であったとのことです。
昭和30年代の物価水準を考えるとき、そのときの300億円を現代に単純に置き換えても、すごい金額になるのではないでしょうか。
1964TOKYOが開催された時代と2020TOKYO開催に向けた現代を比べてみるとき、オリンピックに対する関心が低下してきているのではないかと私は思います。
三波春夫の「東京五輪音頭」があちこちで流れていた時代は、敗戦国の日本が復興してきた喜びにあふれていた時代であり、わが国が経済成長を遂げていく時代でもありました。
日本中の人々が東京でオリンピックが開催されることを喜んでいた、そんな時代であったと思うのです。
女子バレーの日ソ戦のテレビ中継は、85%の視聴率を記録したとのことですが、この試合に限らず多くの種目での日本選手の活躍に日本中の人々が注目していたものでした。

ところが、先のリオオリンピックでは、開催地が日本でないとはいうものの、日本選手が活躍した種目でさえ、つぎのブログ(↓)

とと姉ちゃん・リオオリンピック  視聴率
http://geogunma.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

で紹介したとおり、テレビ中継の視聴率は高いものでありませんでした。

いまは、1964TOKYOの時代にはなかったネットもあり、ラジオやテレビ中継だけであった1964TOKYOの時代と異なりますので、1964TOKYOとリオオリンピックのテレビ中継の視聴率を単純に比較してはいけないと思うのですが、リオオリンピックのテレビ中継視聴率は、わが国の人々全体のオリンピックへの関心が低下していることを裏付ける数字ではないでしょうか。

わが国の多くの人々は、これまでのエンブレムや競技場に関するゴタゴタをはじめ、予算の見込みや負担をめぐるゴタゴタのほか、いまの日本の経済状態への不安、これから先の日本で生きることへの不安が大きくなりこそすれ、いい兆しが見えてこない日々のなかで、3兆円もの大金をかけてまで開催することが必要なの?と思っているのではないでしょうか。
そんな思いがあってかどうか知りませんが、私自身はもちろんですが、私の周囲で、
  2020TOKYOが楽しみだ
という人に会ったことがありません。

2020TOKYOについて、
皆さんはどのようにお考えになりますか?

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