2014年2月13日木曜日

地図

三 角 点 ・ 水 準 点

私が若いころは、道路地図はもちろんのこと、山歩きなどで地形図を読み解く技術、知識は、必要不可欠なものでした。

いまは、カーナビが普及して、道路地図を確認しながらドライブをする、といったことは少なくなってきていますし、小さくて高性能なGPS機器も普及し、山登りや地質調査の際にも、こうした機器を利用することが多くなってきました。

しかし、明治期以降に先人が営々と築いてきた測量成果なくして、こうした機器もデータを得ることができません。

カーナビも携帯できるGPS機器も、日本国内の場合は、国土地理院による測量成果-地形図及びそのデータ-がおおもとになっています。

上の写真は、下仁田町の白髪岩(しらがいわ)の山頂にある「原三角測点」です。
日本国内に現存する三角点では、最古のほうに属するとか・・・
 ※ 詳しい情報は、ネットで見ることができます。

私は、山に登って、こうした三角点を見ますと、正確な地図をつくろうとして、一生懸命に歩いて、測量した先人-江戸時代であれば、伊能忠敬もいますし、明治期であれば、新田次郎の小説「剱岳 点の記」のモデルにもなった柴崎芳太郎ら-のことを思い起こします。

いま、私たちは正確な地図があることが当たり前であり、近くの書店などで、1/25,000の地形図を簡単に購入することもできますし、もちろんネットで購入できる時代になりました。

もっといえば、グーグルの地図を活用したり、電子国土のデータも活用できる時代になり、とてもありがたい時代になったと思います。

しかしながら、こうした時代になって、航空測量が一般的になった時代ですが、やはり基本は、それぞれの山頂などに設置されている三角点のデータということになります。

下の写真は、神成山山頂の三角点です。
三角点のほか、水準点というものもあります。
安中市松井田町にある水準点です。

山に登られるとき、あらかじめ地形図で、三角点が設置されているかを確認して、その場所の「点の記」を国土地理院のHPで閲覧サービスを利用され、三角点が設置された時期などを調べる、というのも楽しいことではないかと思います。

かつて、重い測量機材、三角点標を担いで山に登り、測量のためのやぐらを組んで、山々の山頂を三角形で結び、ひとつひとつ測っていった先人の思いがこもった三角点であり、水準点ですので、これからも大切に守っていきたいものですね。

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