2019年10月7日月曜日

278,813人:2019年度上期入場者数

世界文化遺産・旧官営富岡製糸場

2019年4月~9月までの入場者数は、278,813人という発表がありました。

※ これまでのブログを、
この文字色で紹介しておきます。
 こちらもご覧いただければ幸いです。

  世界遺産・富岡製糸場入場者

この発表をもとにして、整理したのが次の表になります。
前年度の同期には、308,555人の入場者数でしたので、
  29,742人の減少になったことになります。
前々年度の同期には、387,750人の入場者数でしたので、
  108,937人の減少になったことになります。

   「富岡製糸場の入場者激減」 
     「世界遺産初年度の半分以下」

これからの下期において、どのように入場者数が推移していくかわかりませんが、前年度には年度末に入場者数が増えています(2018年度の12月から3月までの対2017比(%)をご覧ください)ので、今年度も下期において大幅に入場者数を増やしていってほしいものだと思っています。

 年度末には 高校・大学生、小・中学生、未就学児、 
 介護者、富岡市民 が多くなる??

下の画像は、旧官営富岡製糸場内の社宅跡です。
庇のトタンが赤くさびていたり、壁が落ちていたりして、廃屋の雰囲気になっています。
予算の都合等もあって、この社宅跡の整備、修復作業は、後回しにされているといいますか、おそらく順番待ちといったところなのでしょう。
早くに整備、修復すべきものから順番に作業を行っていると思うのですが、ますます傷みが進んできているように感じる建物などを見るたび、この整備、修復のスピードで間に合うのだろうか・・・と、私はたいへん心配しています。

  最低50万人/年間の見学者数の確保が必要
     80万人・5億円であったのでは・・・?

2019.6.25の読売新聞(群馬版)には、
 富岡製糸場と絹産業遺産群が世界文化遺産に登録されてから、25日で5年がたつ
という書き出しで、つぎの記事が掲載されました。
そして、この記事には、
  市は2015年から約35億円を投じて改修を進めており、資料の展示ギャラリーやコンサートの開催が可能なホールを設ける。プレオープンは来年5月の予定だ。
とあります。
つぎの記事は、2019.8.27の上毛新聞になります。
この記事では、
 登録から5年がたち来場者が減少する中で、4資産の価値を伝えられる活用方法について具体的にまとめる。
となっていて、
 県は2020年度中に新たな活用計画策定をめざす
ということです。
 
   世界遺産に「殺された」富岡製糸場の教訓
      「世界遺産登録」などの世界のブランドに頼る前に

2019.9.10の上毛新聞には、2021年の大河ドラマは、渋沢栄一を主人公にしたものだという記事が掲載されました。
渋沢栄一がお雇い外国人のブスケ(フランス)に、
 富岡に製糸場をつくるのだが、指導できる適任者を紹介してくれないか
と頼み、ブスケが渋沢栄一に紹介したのが、ブリューナ(フランス)であったことをはじめ、官営富岡製糸場をつくるとき、現在の埼玉県深谷市出身の人物が渋沢栄一のほかにも大きく関わっていました。
渋沢栄一については、新しい1万円札の顔になるということで、大きな話題性があるうえ、官営富岡製糸場がNHK大河ドラマに登場すれば、ドラマに登場した場所として、多くの観光客が訪れることでしょう。
NHK大河ドラマによる観光客増効果は、その大河ドラマが放送されているときとその前後だけであり、別のNHK大河ドラマの放送がはじまれば、そちらに観光客はシフトしていくことになります。
NHK大河ドラマに限らず、これまでに映画やドラマの舞台、ロケ地になったところを見ますと、大きな話題になればなるほど、一気に多くの観光客が訪れる(急増)のですが、その波が引いていくのも急激(急減)だということがわかります。
おそらく、渋沢栄一を主人公にしたNHK大河ドラマがはじまる前年の2020年から、実際に放送がはじまる2021年には、旧官営富岡製糸場ではNHK大河ドラマの効果もあって、入場者数が増加していくことでしょう。
これを一過性のものにせず、持続していける工夫ができるかどうかも、県が2020年度中に策定をめざす新たな活用計画の大きな柱になるのではないかと思います。

  世界一つまらない世界遺産  富岡製糸場を救う妙案!?

旧官営富岡製糸場が世界文化遺産に登録されて5年、いままさに富岡市は、これから先の保存と活用をどうしていくのか、その正念場を迎えているということかもしれません。

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