2018年2月12日月曜日

ガソリンスタンドがなくなっていく

ガソリンスタンド過疎地

先日、ネットで紹介された
 <GS過疎地>燃料調達難しく...現場ルポ 群馬 毎日新聞
によれば、群馬県下仁田町で営業中のガソリンスタンドは、2店舗になったと報じられています。

この記事(↑)の全文は、つぎのとおりです。

<GS過疎地>燃料調達難しく...現場ルポ 群馬
2/6() 9:56配信
  
 ガソリンスタンド(GS)の減少が地方の衰退に拍車をかけるとの懸念が広がっている。経済産業省の調べでは、20年前と比べて全国のGS数は半減しており、日常の移動手段となっている乗用車や暖房用の燃料の調達がむずかしくなっているためだ。車も暖房も電化が進んでいるが、燃料方式がなくなるわけではない。事態を重視する同省が初めて対策に乗り出した群馬県下仁田町を取材した。【山本有紀】

 「70~80代のドライバーが多く、販売量も減る一方です」 
 山あいを走る国道254号沿いに集落が並ぶ下仁田町東野牧。1992年からGSを経営している佐藤公夫さん(74)がため息をついた。車を運転できない高齢者宅などへは暖房用の灯油も配達している。町内のGS減少で配達範囲が拡大し、負担は増える一方だ。 
 生活インフラとなったGSがなくなることに、町民の間にも「冬場の暮らしが立ちゆかなくなる」「災害などで孤立した場合に困る」といった不安が広がっていた。 
 経産省の統計によると、全国のGS数は94年度末の6万421カ所をピークに減少へと転じ、2016年度末には3万1467カ所と半数にまで落ち込んだ。下仁田町も約20年前には約10カ所あったが、人口減少などで撤退が相次ぎ、現在は佐藤さんのGSを含め計2カ所しかない。 
 全国的な減少の背景には、電気自動車や低燃費車の普及、少子高齢化に伴うガソリンの需要減に加え、施設の老朽化や経営者の高齢化などに伴う廃業の増加がある。 
 同省はGSが3カ所以下の市町村を「GS過疎地」に指定し、対策に乗り出している。17年3月現在、全国自治体の2割近くに当たる302自治体が指定され、下仁田町は対策作りへの支援を同省に要請した。 
 GS過疎地の中には、地域住民や地元企業が設置した会社が廃業GSを買い取るなどして生き残りを図る地域もある。同省や石油商業組合などが対策を検討するため15年に作った協議会は、先進事例を紹介するハンドブックを作成し、行政主導で取り組むよう促しているが、市町村からは「実際に何をしていいか分からない」といった声が少なくない。 
 下仁田町も「最低2カ所のGS」を残す方針を立て、維持費などを抑える方法などを考案中だが、特効策は見いだせていない。町人口は17年10月現在の7661人が、40年には半数の3847人となり、高齢化率は60%に達すると見込まれる。町の担当者は、車や農機具のガソリンや暖房用灯油を供給するGSのさらなる減少が町の衰退に拍車をかけると危機感を抱く。 
 佐藤さんも後継者がいないこともあり、廃業が頭をよぎることもある。だが、佐藤さんと一緒に給油作業をしていた妻の美智子さん(70)が言った。「地元の人が困るから、やめたくてもやめられないんです」
国道254号の神農原駅前です。
この画像の奥のほうに下仁田町があります。
私が前橋に通勤していたとき、通勤の途中にあったいくつかのガソリンスタンドが閉店しました。
いまでも営業していたときの建物などが残っているところもあれば、飲食店になっているところもあります。
細かな統計データは承知していませんが、ここ最近は全体的にガソリンスタンドが減っているように感じます。
昨夜のニュースであったでしょうか、北陸方面の大雪で、タンクローリーがガソリンスタンドに行けないということで、給油量を20リットル/回に制限しているということでした。
東日本大震災のとき、ガソリン、重油、軽油、灯油などの石油製品が供給されず、たいへんな思いをしたものでした。
近くのガソリンスタンドがなくなることは、つねに遠くまで給油に出向かざるを得なくなることであり、高齢者が多くなっている現状を考えるとき、これから先ますますたいへんなことになっていくことでしょう。
とくに今冬は寒い日が多いため、高齢者のお宅では、暖房用の灯油の消費も多いと思われますが、近くで灯油を購入することができなくなれば、遠くの店から購入することになります。
遠くの店から配達してもらうことになれば、近くの店より配達料金が高いものになり、それが高齢者のお宅の支出を増大させることにもつながっていくことでしょう。
富岡市内のようす(↑)です。

 佐藤さんも後継者がいないこともあり、廃業が頭をよぎることもある。だが、佐藤さんと一緒に給油作業をしていた妻の美智子さん(70)が言った。「地元の人が困るから、やめたくてもやめられないんです」

といった気持ちだけで、今後もガソリンスタンドを続けていくことができるのかどうか・・・。
いまのまま推移すれば、その時期が遅いか早いかわかりませんが、いつかは限界がやってくる、ということではないかと思います。
当たり前のことですが、商売として成り立たなくなれば、閉店せざるをえないのですから。
毎日新聞の記事では、群馬県下仁田町の状況が紹介されていますが、この状況は、これから先どこの自治体、地域でも起こりえることではないでしょうか。

もし、私たちが暮らしているまち、
地域からガソリンスタンドがなくなったら・・・
そのとき、私たちの暮らしは、どうなるのでしょうか?

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