火山灰とお蚕
いま、箱根山や浅間山をはじめ、日本各地の火山で、火山活動が活発化しているニュースが報じられています。
撮影:2014.3.31 富岡市内・もみじ平運動総合公園から撮影 |
私が記憶しているだけでも浅間山は、何度も噴火しているのですが、お蚕が大きく成長してきて、たくさんの桑の葉が必要になったころの噴火については、ある程度まで育ったお蚕を父母が廃棄したことがあって、とてもショックを受けた噴火として、いまでも覚えています。
子どものころ、ボンという大きな音がして、建物やガラス窓がガタガタとゆれたりしますと、
浅間山が噴火した!
ということで、近所のこどもたちと一緒になって、浅間山が見える山に駆け登っていったものでした。
撮影:2015.6.17 安中市内 |
浅間山の噴火による火山灰が飛来し、それが桑の葉にうっすらと白く付着したのですが、火山灰が付着した桑の葉は、火山灰に含まれるガラス質の小さな鉱物が葉に刺さってしまうため、それをお蚕に食べさせれば、お蚕が死んでしまうため、やむを得ず父母は、お蚕を廃棄することにしたのでした。
もうしばらくすれば、繭がつくれる段階でのお蚕の廃棄ですので、廃棄作業をする父母は、とてもつらかったと思います。
火山灰などを顕微鏡で観察しますと、いろいろな鉱物が入っていることがわかります。
その多くが小さく、とがっているのですが、これをお蚕が桑の葉といっしょに食べますと、それらの鉱物がお蚕の体内にささって残ることになり、お蚕が死んでしまう・・・、ということでした。
上の動画は、人工飼料を食べているお蚕です。
私が子どものとき、人工飼料が普及していて、それが安価なものであれば、飼育途中のお蚕を廃棄しなくてよかったと思うのですが、子ども心に自然災害のおそろしさを感じた浅間山の噴火でした。
それ以後、私も含めて近所の子どもたちは、浅間山が噴火しても浅間山が見える山に駆け登ることをしなくなりました。
掃き立てたお蚕が全滅してしまうということは、農家の収入全体にとって、大きなウェイトを占める収入を失うことであり、夢中で飛び回っていた子どもでしたが、父母の表情などを見て、誰言うとなく、ことの重大さに気づいたからであったのでしょう。
天明3年7月8日(1783.8.5)の「天明噴火」は、浅間山の周辺のみならず、広い範囲に甚大な被害をもたらしました。
「天明噴火」は、地球規模といえる気候変動の原因にもなった噴火でした。
撮影:2014.8.20 浅間山 |
大きな被害のないようにお願いします
と、浅間山に心からお願いしているところです。
【浅間山の情報】
気象協会などのHPも浅間山の情報を発信しています、
地元自治体のうち、群馬県・長野県・軽井沢町のHPを紹介しておきます。
群馬県庁のHP:浅間山情報
http://www.pref.gunma.jp/05/a5510015.html |
http://www.pref.nagano.lg.jp/bosai/kurashi/shobo/bosai/asamayama.html |
軽井沢町のHP:浅間山噴火予報・警報対策
http://www.town.karuizawa.lg.jp/www/genre/0000000000000/1000100000062/index.html |
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