2016年2月4日木曜日

すぐすぐということはないでしょうけれど・・・

近い将来には全便が走らなくなる区間も?

2016.2.1から上信電鉄の時刻表が変わりました。
2016.1.28 上毛新聞
2016.1.28(木)付けの上毛新聞に掲載された記事です。
これまでのダイヤでは、富岡駅発と富岡駅どまりが各3本でしたが、これに下仁田駅発の始発・高崎駅発の最終が加わり、各4本になりました。
下仁田駅・富岡駅の間が最寄り駅になっている方々にとっては、以前より不便に感じるダイヤの変更になったことと思います。
とくに新幹線などによって、東京方面等に通勤・通学している方々にとっては、朝の一便と夜の一便が富岡駅始発となったり、富岡駅どまりになったことは、朝の出かける時刻をはじめ、帰宅する時刻について、これまでより制約を受けることが多くなったのではないでしょうか。
上信電鉄では、私が通勤していたころに比べて、最終便の時刻を大幅に遅らせるなど、遠距離の通勤や通学への配慮をしてきていただいていただけに、今回のダイヤ変更については、とても残念な感じがしました。
撮影:2016.1.21 下仁田駅発 7:15 南蛇井地内で撮影
しかしながら乗降客が少なくなっている現状を考えるとき、これはいたし方ないことであると私は思うのです。
むしろ、上信電鉄は、地域の足として、ほんとうにがんばっていると思いますし、電車を動かしていただいていることは、沿線に暮らすひとりとして、とてもありがたいことだと感謝しているところです。
正確な乗降客数をはじめ、その年度別推移等を私は知りませんが、たまに乗車したり、電車の写真を撮っていて、電車に乗っている方が少なくなってきたのかな・・・と感じています。
私が通勤していたとき、高崎駅から南蛇井駅までの間での乗り降りされる方を見ていますと、吉井駅でどっと降りて、富岡駅でどっと降りて・・・、一の宮駅を過ぎるころには、ガラガラといった感じの車内になっていることがありました。
朝の出勤時間帯は、その逆になるわけです。
一の宮駅から乗る方が徐々に増えてくる感じで、富岡駅、福島駅、吉井駅・・・と乗る方が増えてくるのですが、下仁田駅から乗って来られる方は、ほんとうに少ないものであったと記憶しています。
通勤、通学をはじめ、買い物や通院などで、なくてはならない地域の足ではありますが、いまのような状況が続き、さらに人口が減り、乗降客が減ってしまうとすれば、
 すぐすぐではないと思いますが、上信電鉄の全便が富岡駅発・富岡駅どまりになる
のではないかと、そんな心配をしています。
撮影:2016.1.22
なかには、
 沿線市町村が上信電鉄を支援しているから、そんな心配はいらないさ!
という方もいらっしゃるようですが、
 上信電鉄を支援できる自治体として、これから先も存続していればいいけれど・・・・
と、私は考えるのです。
いま、地方創生とかいって、将来の人口を増やそうという戦略を自治体がつくっていますが、わが国全体が人口減に向かうなか、そういった戦略が有効かどうか、はなはだ疑問ではないでしょうか。
人口が減り、上信電鉄の利用者が減れば・・・
  そもそも自治体も上信電鉄も存続することができなくなる、
      ということではないでしょうか。
以前、このブログ記事(↓)

現代であれば・・・  鉄道ファン、それも撮り鉄だろうか?
http://geogunma.blogspot.jp/2016/01/blog-post_29.html

で、上信電鉄の前身である上野鉄道のタンク式が描かれている図を紹介しました。
先人が営々と築いてきた上信電鉄ですが、そのうちの一部区間については、電車が走らなくなるという日がやってくるかもしれません。
撮影:2016.1.6
神農原駅・南蛇井駅間です。
先人の思いと活躍については、このブログ記事(↓)をご覧ください。

上信電鉄 初めて列車が走ったころトンネルがふたつあった!?
http://geogunma.blogspot.jp/2013/07/blog-post_4.html

撮影:2016.2.1
南蛇井駅西側の踏切から眺めた下仁田方向です。

上信電鉄 あらふね号
http://geogunma.blogspot.jp/2013/06/blog-post_21.html

かつては、国鉄の電車も乗り入れていた上信電鉄ですが、急激な人口減、それも若年層が少ないというなかにあって、なんとか下仁田駅が廃止されることがないようにできないものか・・・と私は思うのです。
撮影:2014.6.16
つぎのダイヤ変更のとき、さらに富岡駅発と富岡駅どまりが増えないために、上信電鉄の乗降客を増やすための対策を早急に沿線市町村で講じるべきではないでしょうか。
沿線市町村において、上信電鉄の乗降客を増やす効果的な対策が講じられないときは、ダイヤ変更のたびに電車が減便となり、これが不便な公共交通機関となって、さらに人口減が加速し、急激に過疎となって、やがて一部区間の運行休止(廃線)へ・・・といったことになるのではないかと、いま、たいへん心配しているところです。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

最近の流行りとして観光地に求められる物は、
「観光名所」「美味いもの」「温泉」のようです。
下仁田は観光名所こそ少ないですが(旧田島屋蒟蒻製粉工場には感動しました)、
あのネギ料理と下仁田トンカツはグルメ的には十分及第点です。
ならば後は温泉なのですが、残念なことに駅の近辺には湧出しないのでしょうか、入浴施設が無いですねぇ。

頑張って歩けば清流荘まで行けなくもないですが、近距離とは呼べないですよね。
「下仁田温泉」と銘打って、駅前の足湯とか、入浴施設があれば集客効果は格段に変わるはずです。
難しい問題ですが、下仁田近辺は個人的に大好きなので頑張って欲しい所です。
鏑川を眺めながらの入浴施設なんてとても風情があると思うのですが・・・。

Yuji,Honda さんのコメント...

匿名様
いまはボーリング技術が向上して、地下深くから水をくみ上げることができるようになりました。
ご承知のように地下深くなれば、地熱によって水が温められますので、それをくみ上げて、駅前に温泉施設をつくることは、技術的に可能ではないかと思います。
おっしゃるとおり、旧田島屋の工場はいいものですし、水車などを復元すれば、さらにすばらしい観光資源になると思います。
私もすこしばかり下仁田のジオパーク活動に参加させていただき、この地域での発展を心から願っているのですが、肝心の自治体の方針がしっかりしたものを持っていないのではないか・・・と感じています。
どのようにこれからやっていくべきか、といったことについて、自治体での基本的なスタンスができていない、このことが過疎の加速化をうながしているような、そんな気もしています。
ほんとうは、もっと元気になれるはずであり、いいものがたくさんあるのですから、これを一生懸命に、地道にこつこつ磨き上げれば、すばらしい地域になると思っているのですが、ほんとうに残念でなりません。
匿名様には、これからもいろいろ教えていただきますよう、よろしくお願いいたします。