2013年4月8日月曜日

下仁田ジオ豆知識

下仁田構造帯について (その2)
 
下仁田構造帯の地層、岩石は、どれもが特異なのですが、そのなかでも特異といえる(と私は思っています)神農原礫岩(かのはられきがん)を紹介します。 
 
神農原礫岩の特徴は、びっしり礫が詰まっていて、礫のまわりの砂などが少ないことです。
礫のほとんどが石英斑岩や花岩斑岩です。
はねこし峡の神農原礫岩
〝ずれ礫〟(下仁田町自然史館蔵・展示中)
 
 
ひび割れの割れ目にそって、ずれてしまっている礫があります。
この礫を〝ずれ礫〟と呼んでいます。
 
〝ずれ礫〟は、神農原礫岩が堆積して固まったのち、地下の深いところで大きな力が加わったことを示しています。
〝ずれ礫〟の状況を観察してみますと、ずれている方向等に法則性が見られず、それぞれが好き勝手な方向(?)を向いています。
このことは、長い間にいろいろな方向から力が加わり、あっちに押され、そのあとはむこうに引っ張られ、そして斜めに押し付けられ・・・といった複雑な動きの地殻変動が繰り返された結果、ということではなかったかと思われます。
 
いつ神農原礫岩が堆積したかについては、いまのところわかっていません。
礫に含まれる花崗斑岩は、およそ8500万年前と測定されていて、神農原礫岩の上に堆積している下仁田層は、およそ2000万年前に堆積したと考えられていますので、神農原礫岩は、およそ8500万年前からおよそ2000万年前の間に堆積した・・・、ということになります。
 
          下仁田構造帯の激しかった地殻変動を物語る
                         神農原礫岩の〝ずれ礫〟を見にお出かけください。
 
        【おすすめのコース -神農原礫岩の見学は、はねこし峡が最適-】
上信電鉄の下仁田駅下車→はねこし峡[ややピンク色がかった美しい神農原礫岩をゆっくりご見学してください]→志満屋菓子店(おいしい「ねぎ最中」をご賞味ください←このブログで、2013.3.18に紹介させていただいています)→町中の散策(下仁田のおもしろグッズをおみやげにどうぞ)→昼食(おいしいお店がたくさんあります)→青岩公園→下仁田町自然史館→上信電鉄の下仁田駅

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