2019年7月17日水曜日

耕作できなくなった農地は

耕作放棄地ということでよいのでしょうか・・・

放棄ということばには、

 1 投げ捨ててかえりみないこと。「責任をする」
 2 自分の権利・資格などを捨てて行使しないこと。「権利をする」
     出典:デジタル大辞泉(小学館)
といった意味があります。
この画像で雑草が生えている土地では、農家の方が昨年までナスを栽培していました。
まっすぐナス苗が植えられ、三角形に組み合わせた支柱の幾何学模様が美しいナス畑で、収穫時期には農家の方が、毎朝早くからたくさんのナスを収穫していました。
こちらの土地(↓)では、昨年までコンニャクを栽培していました。
コンニャクを栽培していたときの画像(↓)です。
ここは、
NHK ニッポンぶらり鉄道旅-上信電鉄
     驚いたのなんのって!ほんとうに驚きました!!!
で紹介したことがありますが、上信電鉄沿線で当地の名産物・こんにゃくを栽培している農地と上信電鉄の車両をいっしょに撮れる貴重な撮影スポットでした。
ナスを栽培していた方とコンニャクを栽培していた方は、ともにご高齢で、農家の仕事を受け継いでいる後継者がいないため、ナス、コンニャクの栽培を続けることができなくなったのでしょう。
耕作が行われていない農地を耕作放棄地といいますが、農家の方々はできることであれば耕作を続けたい、雑草だらけの農地にしたくないと思っています。
農家生まれの私は、泥だらけになって農業をしていた父母の姿を知っているだけに、雑草だらけの農地にせざるを得ない状況になったことを誰よりも悲しんでいるのは、その農家の方々だと私は思うのです。
いま、参議院選挙が行われ、群馬県では知事選も行われています。
これらの選挙において、農家の減少、耕作できない農地の増加などをはじめ、地方の市町村が抱える高齢化と人口減少、地域経済の沈滞について、しっかりした議論が行われているとは思えません。
上の画像は、撮影のために私が持参したビール箱を置いて、コンニャク畑であった土地の状況をご覧いただいています。
ここで申し上げたいことは、農家の方々は耕作を積極的な意思で放棄したわけでなく、耕作を続けたくても続けることができないから・・・と、やむを得ず耕作を断念した結果、ナス畑が雑草だらけになり、コンニャク畑は耕作をやめたわけでなく緑肥をつくっている(のかもしれませんが・・・)ことになったのではないかと思っています。
いまの農家の現状、窮状を考えるとき、
  耕作放棄地ということばをやめ、
   耕作継続困難地として、農家を取り巻く厳しい情勢を理解するような、
    そんな配慮をしていくための一歩に
してほしいものだと思っています。

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