2013年8月4日日曜日

浅間山の溶岩帯 ジオパークに


 周辺6市町村が協議会

という記事が上毛新聞に掲載(2013.8.2(金))されました。

上毛新聞のHP  http://www.jomo-news.co.jp/ns/8013753696671188/news.html によれば、 
 嬬恋村は1日までに、浅間山の噴火活動に関わる自然遺産について、地質学的に重要な地形、地層などを見どころにする自然公園「ジオパーク」の認定を目指す方針を決めた。
 12日に長野県軽井沢町など周辺自治体の関係者を集めて初会合を開き、月内にも協議会を発足させる。同村には「鬼押出し」として知られる広大な溶岩帯があるほか、同じ火山被害の歴史を持つイタリア・ポンペイとの友好都市提携への動きも進む。
 本年度は火砕流や土石なだれが襲った鎌原地区の調査をまとめ、協議会として早期のジオパーク認定を目指す。
 協議会に参加するのは同村のほか、長野原町、長野県軽井沢町、小諸市、御代田町、東御市の計6市町村と、環境省や火山、地質学の専門家ら。
                       【更新日時:201382() AM 07:00
とのことです。 

浅間山は、群馬県と長野県境にあり、そのうえ私が住む富岡から近いということもあって、とてもなじみ深い山のひとつです。

日本は、火山が多い国であり、「火山大国」ともいえます。

浅間山は、これまでに何度も噴火していますが、有名な天明3(1783)年の噴火に関して、理科年表(国立天文台編・平成23年)の地121(693)によれば、

  火砕流、火山泥流、溶岩流、鬼押出し、噴出物総量2億㎥、死者1151、家屋流失・焼失・全壊1182、山林高知被害、気候異
 変助長

があったと記載されています。

天明3(1783)年の浅間山の噴火による甚大な被害については、浅間山の近くで暮らす人々の生命、財産を奪ったのみでなく、噴火後の「気候異変助長」によって、わが国の飢饉をはじめ、世界中に大きな影響を与えました。
 ※天明3(1783)年の浅間山の噴火による甚大な被害の詳細については、種々の出版物もあり、またネットでも調べることができますので、そちらをご参照ください。

わが国には、たくさんの火山があり、それぞれに有名ですが、いまも噴煙をあげている美しい姿の浅間山は、「火山大国」の日本を象徴する火山といえるでしょう。

その浅間山の地元市町村が力を合わせて、日本ジオパークネットワークへの加盟を目指すとのこと、とてもすばらしいことだと思います。

現在、日本ジオパークネットワークには、25の地域が加盟しています。
  ※加盟地域の詳細については、http://www.geopark.jp/ をご覧ください。
日本ジオパークネットワークに加盟している地域のすべてが、活発に活動を展開しているとはいいがたく、活動が低調なジオパークもある、とお聞きしています。

私が見聞したり体験していることをもとにして、活動が低調な原因を述べますと、つぎのとおりになります。

① 首長をはじめ、議員、自治体職員にやる気がない。

② まちづくりにジオパークを活かす、といった施策を積極的に講じていない。

③ 住民が積極的に参加していない。

私は、これを活動が低調な原因の3要素-「3ない(みっつの〝ない〟)」と考えています。

この「3ない」のすべてを「いる」としないかぎり、

① 首長をはじめ、議員、自治体職員が積極的に取り組んでいる。

② まちづくりにジオパークを活かす、といった施策を積極的に講じている。

③ 住民が積極的に参加している。

活発な活動の展開、よりよいまちづくりは、できないと考えています。

日本ジオパークネットワークへの加盟をめざす「浅間山溶岩帯」地域の市町村の皆さんには、

すでに日本ジオパークネットワークに加盟したが、活動が思わしくない、
という地域の〝失敗〟をよく学んでいただいて、

すばらしい日本ジオパークをつくっていただきたいと思います。

がんばって、日本一のジオパークをつくってください。

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