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2016年11月28日月曜日

条件付き再認定から1年

このジオパークは今・・・

いま、日本ジオパークは43地域、その43地域のうち、8地域が世界ジオパークになっています。
日本ジオパークネットワークのホームページ(↑)を見ますと、これからジオパークの仲間に入りたいという地域が14地域もあり、わが国でジオパーク活動が始まったころを知っている私としては、ずいぶんと数が増えてきたなという思いがしています。
最近では、NHKの人気番組「ブラタモリ」で、多くのジオパークが取り上げられるようになり、いまや「ジオパークって、な~に・・?」という方は少なくなり、多くの方々に知られるようになってきたと感じています。
以前、このブログで紹介したことがありますが、ジオパークがはじまったころ、ネットで「ジオパーク」を検索しますと、NHKの番組「スタジオパーク」がずらずらっと画面に出てきて、ジオパークそのものを見つけることが困難であった、そんな状況でした。

今年もいくつかのジオパークが再認定審査(1回/4年)を受けられたとのことですが、昨年の再認定審査では、審査合格!といったことにならず、残念なことに保留といいますか、条件付きで再認定になったジオパークがありました。

そのなかのひとつについて、審査した委員会の会議録がネットで公開されていますので、それを紹介してみましょう。
ここで紹介するにあたり、固有名詞は××と伏字にしました。
また、私が興味をもった部分などは、文字飾り等をしましたが、そのほかの本文はネットで公開(ご覧になりたい方は、ご自分で検索してください)されているままです。

すこし長いかもしれませんが、再認定審査の状況がわかる資料ですので、どうぞご一読ください。

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委員:教育委員会の責任者が誰も応対しないという状況。3 人××に前泊して××××で 1 時間ほどで現地に入った。看板などはあるのだが、ジオパークに来たと感じさせるものがあまりなかった。率直に言って、根本的には体制の問題が大きいと思う。


ジオパークになった当初は教育委員会の中に推進室がおかれていたのだが、いつからか×××町の観光振興係にうつした。×××××と××××××の××××が××××となり、その××××については教育委員会が担当、ジオパークは観光振興課が担当するという仕分けができたと想像する。そのふたつの連携がうまくいっていない。看板がわかりやすくなったところもあるが、まだまだ問題あり。


××と×××××が重要な特産だが科学的な意味を研究することがまだされていない。それぞれいいところと改善すべき点が多々ある。教育委員会で雇用された人が××××の説明をするが、そこでなぜ××××ができたことの説明がなかった。細かくてできないとのことだった。ガイドの人も一緒になっていないという状況。


住民参加については××××××という体制ができて、やる気のある方が参加されているのは進歩だと思った。しかしツーリズムを基本にやっていこうということがでているのだが、まだまだ全体として足りない。7-8 年前に 1 万人いた人口が今、8 千人程度になっている。


これからどんどん人口が減っている中でジオパークを基本にすえて×××を活性化させるにはまだまだ問題がある。ジオパークを中心にして地域振興をすすめてもらいたいと思うので体制を今一度見直してもらいたい。


それを再認定の条件にしないと自慢できるジオパークにはならないだろう。


委員:公開版のジオサイトと保全のところ。ジオサイトの科学的な説明が不十分なところがある。この地域でもともと活動している×××××××という地質学者の研究成果に基づいているところ、4 年間の中で大きな進歩があったとは言い難い。看板は毎年予算をつけてわかりやすく変えられているが、日本列島の地質構造を地質の切り口で説明するところが、根本的にわかりにくい。


地形地質を別の視点で説明することができていない。その後の調査もあまり積極的にされていない。地形学的に説明しようとすればできるところがされていない。××、×××××も。違う視点で説明しようとせずわからないところをそのままにしている。


地学的な××としての価値でなく、世界××××に認定された××はどういうものかという説明だけ。その地質構造とかも加えれば立体的な説明になる。××××になった××××が×××の中にあるということで全面的に出してはいるが、ジオパークのなかの位置づけは不十分。教育委員会が管轄することになったのでジオパークの事務局としては把握していない。


もともと地元で地質の調査をしていたグループによる教育活動は評価されていたが、その授業を実際に拝見した。中学生に非常に高度な地質年代の話などをしており、どのような教育をすればいいかということが共有されておらず×××××××にまる投げしている。地質学の高度な論文を書く人が教育の場でジオパークとして何を教えればいいかということを共有していない。


管理組織運営体制についてはさきほどおっしゃったとおり。


ガイドの講習を受けた人達が×××を作り勝手にやっている。自分たちが中心にやるというより応援する。観光協会が窓口になってガイドを紹介するという連携はとれているが、×××ジオパークのなかの位置づけは不明瞭。


推進協議会では、来年何をするか意見を上げられるしくみがない。


町の予算の中で一セクションが事業計画をつくっているが、どういうジオパークにするかの議論がない。


×××やジオパーク以前からあった×××××××は、それぞれの団体が連携はあるものの各自、自由にやっている。あまりシステマティックでない。学校教育の場では内容が難しすぎたり、簡単だったり。責任の所在、計画がない。議会に対しては決算報告はしているが地域住民に情報が共有されているわけではない。四番目の地域持続可能な開発のところでは地域振興を中心にしたい。


人口が減りつつある中、鉄道も××××もあるので人は来られるが、具体的に観光によって地域をおこしていくのだとかジオパークを利用してどうすべきかというのはあまり明瞭でない。


意思決定機関がはっきりしないところ、地域の住民の声をすいあげるしくみができていないところなどいくつかの制度上の不備があるために、新しいやり方や、いままでのやり方がいいのかという議論ができていない。


ガイドが×××を自主的に組織し、実際に現地を案内してくれたが、内容的に問題があった。


×××××××のガイドからは別の機会に聞いたのだが、一般向けでなく専門家向け。


ガイド講習をうけ、次年から×××として活動されている方たちは不正確なところがあり、全体をうまく伝える人がまだいない。


養成講座はしているが、計画的にはない。


商品開発もしており、座布団を地層にみたてて売っているなどもしているが。どういうことをしていけばいいのかがわかっていないような気がする。


前回最初に認定されたときの宿題で対応できているのは一部分だけ。


結論は 3 人の中でも少しもめた。条件付きの再認定を出して危機感を持ってもらうか。


委員長:明確な結論がないままだが。


委員:前回は私と××さんとで行った。「××と×××××」について、ジオとの関係について科学的な裏付けが欲しいという指摘に基づいて、研究をすすめようとしたが、地元の人に反対された と聞いている。


ジオパークに取り組む覚悟はできているのかどうか疑問だ。


委員:協議会長は町長。何をしたいのかわからない。普段から考えていることとジオパークがうまくつながっていない。われわれにメッセージまで伝えられない。


委員長:××と×××××の科学者はいるのか。


委員:科学者はいない。地域内比較すると土が違うのはわかっているが、どこがよいとか公表したくない。やり方はいろいろありそうだが。


委員長:それぞれの地域のお国自慢はでてこないのか。順位でなく、種類の違いという意識は

委員:お国自慢はでてこない。×××××ブランドの差をつけたくない。


委員:テーマを変えたいきさつについて説明はあったか?


委員:テーマはあまり議論がなかった。いただいた資料には混在して、「××と×××××ジオパー ク」と載っているものもあるし「×××××××××××××」というテーマのものもある。


委員:新テーマにしたということをホームページにも記載している。


「×××××××××××××××××」というテーマが本当に×××のテーマなのか疑問に思う。一般の人にはよくわからない「××××」という言葉だけを前面に出すのはいかがなものかと指摘したことがあるが、その点の考えについては何か言っていたか。


委員:特になかった。看板の中では××××の説明はされている。××××のようなおもしろい構造地質的なものをあまり説明しないでジオパークをみせましょうというわけではない。  


それぞれのジオサイトで見せるものは基本的に変わっていない。テーマという看板の付け替えで、根本的に再構築されていない。


顧問:このジオパークは××××抜きには成立しない。これが一番の目玉。しかし、これだけではおもしろくない。××××××××渓谷などおもしろい地形をもっと出したらどうかと指摘したことがある。忘れてしまったのかでてこない。××と×××××は場所によって違うのではなく、上と下の段丘面で湿り気などが違う。場所の違いというより上と下の違いを調べてくれといったのだが。最下位の段丘面にかなり水っぽいところがあり、これを使って粘土をとって焼き物を作っている。


課題がちっとも取り組まれていない。


専門員は古生物が専門なので地形のことはよくわかっていない。


委員長:条件付がよいという理由を具体的に。


委員:ひとつには組織の問題。自発的にできた×××、観光協会、××××それぞれの意思判断でやっていていいという認識。


議論や計画がない。先にできた×××××××が決めたことに他は意見しにくい。


それぞれでなく、ジオパークとしてやるということをみんながわかっていない。


××××ではいろいろ地質を調べたりしていていいのだが、推進室が把握していない。


目指すところが見えていないで、やる気がある人だけがやっている、というのを変える必要がある。


委員長:2年後にそこがだめなら、だめということか。


委員:××××にしろ一応機能している。修学旅行生に説明もしている。


顧問:××××××の説明はないのか。最初に見つかった××××。


委員:取り上げられている。古い時代の火山の堆積物がうまく浸食されて特徴的な岩峰のようになっているのでそれらと合わせてうまく説明すればいいのだが。ジオサイトを認識はしているが、うまく伝わるしくみがない。


ガイドもほとんどアマチュアなので納得させられる説明にはなっていない。


委員:今の協議会が形になっていないのではないか。どう作り直すかが見えていないのなら 2 年で実行し、次の 4 年くらいみていくのがいいのかもしれない。


委員長:組織に関して具体的にこちらから提示して、地球科学的に見るべきものを列挙して、言われたことを見せるという条件をつけて2 年後に再審査するということか。条件を盛りこんだほうがよい。


委員:協議会そのものをまず変えたらよいというようなことを盛り込んだほうがいいのでは。

委員:体制が重要で、中身もかなり詳細に言わないと改善できないと考える。


宿題としても明確なロードマップを見せてもらえないと難しい。


委員長:2 年後までに委員の先生と連絡をとりながら実行するということを条件に入れるということだろう。


委員:他のジオパークの協議会がどのようにしているかを見るべきだと思う。


委員:もっとネットワーク活動に参加してほしい。


ジオパークがどうあるものかをわかっていない。


委員長:他のジオパークを見に行くことが非常に役に立つということを上司に認識させるという条件をつければよい。


以上のことを 2 年後の再審査を受けるまでに連絡をとりながらすすめることを条件にして保留にする。そこでだめなら取り消しになることを申し上げておく。
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本日のタイトル「このジオパークは今・・・」の
 このジオパークとは、
 以上のことを 2 年後の再審査を受けるまでに連絡をとりながらすすめることを条件にして保留にする。
 そこでだめなら取り消しになることを申し上げておく。
と結論づけられたジオパークのことですが、条件付き再認定から1年、今、このジオパークはどうしているのだろう・・・?

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