2016年6月17日金曜日

ふるさと納税35万円で

ご当地マンホールのふたがもらえるとは・・・

きのう(2016.6.16)、フェイスブックにあった投稿です。
40kgのマンホールのふたが送られてくるそうですが、この投稿によれば、
 まさかの申し込みが続いている
とのことです。
私は、ふるさと納税の制度は、とてもおかしなものではないかと思っています。
ふるさと納税制度については、居住している自治体への納税を行い、そのうえで
 応援したい自治体に寄付をする、見返りを求めない
というのであれば、それはとてもよいことだと思うのですが、ふるさと納税の実態を考えれば、高額所得者が有利になる制度といえなくもないからです。
こちらもきのうのフェイスブックにあった投稿です。
特典(返礼品)の見直しをする自治体があるという記事が紹介されていました。
その記事は、つぎのとおりです。
ふるさと納税制度については、自治体の返礼品の豪華さが、自治体の人気取りにつながっていて、豪華な返礼品目当ての人々が多いのが実態だともいわれています。

ふるさと納税10万円に対して、1万円の返礼品を送っている町(この町をA町とします)があるとしましょう。
A町では、前々年度の場合、10人から100万円をいただくことができました。
おなじく前々年度の場合、A町の隣町(この町をB町とします)では、10万円に対して、3万円の返礼品を送っていて、10人から100万円をいただくことできました。
A町の場合 100万円-10万円=90万円(←これがA町の手残り)となります。
B町の場合 100万円-30万円=70万円(←これがB町の手残り)となります。
ところが、前年度の場合、A町では前々年度と同額であったのに対して、B町では前々年度の倍額をいただくことができました。
A町の場合 100万円-10万円=90万円(←これがA町の手残り)となります。
B町の場合 200万円-60万円=140万円(←これがB町の手残り)となります。
そこで、A町ではB町より返礼品を豪華にして、もっとたくさんいただこうと考えました。
そして、今年度は・・・
A町の場合、返礼品を1万円から一気に4万円にアップしたところ、つぎのような結果(まだ、今年度が終わっているわけではないのですが、ここでは今年度が終わったと仮定して)になりました。
A町の場合 500万円-200万円=300万円(←これがA町の手残り)となります。
B町の場合 300万円-90万円=210万円(←これがB町の手残り)となります。

いただいた自治体が返礼品を豪華なものにすればするほど、自治体の手残りが少なくなり、これではいったいどういう意味があるのだろうかと不思議に思わざるをえません。
つまり儲かるのは、ふるさと納税をした人々、ということになるのではないかと・・・。
ふるさと納税のおかしさは、この記事にもあるとおり、
  ① 税収の全体が増えるわけではないこと
  ② 自治体が豪華な返礼品にすればするほど無意味なものになること
  ③ 高額所得(納税)者ほど有利であること
  ④ 返礼品を換金して、結果として「節税」になっている面もあること
といったことになるのではないでしょうか。

ふるさと納税は、
たいへん不思議な制度であるとしか思えない、
そんな制度です

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