1 化石採取に必要不可欠な道具
① ハンマー(鏨ほか)
私が使用しているハンマー |
このハンマーで、鏨を打ち込むのは、力不足(上のたたく部分が軽いため)ですので、上のたたく分が重めのハンマー(自分の腕力と相談して、ちょうどよい重さのハンマーを調達してください)で、岩石を砕いたり、鏨を打ち込みます。
このほか、鶴嘴といったものも使うときがありますが、それは稀なことで、これまでに鶴嘴は数回しか使っていません。また、ハンマーや鏨は、それほど高価なものを購入する必要はないと思います。
化石探しを始めてみて、「これはおもしろい!続けよう!!!」と思ったとき、よりよい道具を選ぶ、ということでよいのではないかと思います。
② 袋、クッション材ほか
採取した化石を持ち帰るときは、新聞紙やクッション材に包み、それを袋にいれ、リュックサックで背負います。包んだり袋に入れるときは、化石をいためないように気をつけます。それぞれがこすりあったりしないように包んで、袋に入れてください。
※ あとで、採取時の注意事項として、まとめて申し上げる予定ですが、荷物を手で持って歩く、ということは、絶対にしないでください。荷物は、きちんとリュックサックに入れて、それを背負って歩き、いつも両手をあけておきます。
両手をあけておきますと、転倒したときはもちろんですが、転倒防止にも有効です。
③ 記録(地図・手帳・カメラ)
採取地点や採取日、採取時の状況などを記録しておきます。
2 化石採取のとき、あると便利な道具
① スケール(折尺など)
採取地の露頭の高さなどを計測したり、採取した化石の大きさ等を明示するため、目盛りがよく見えるスケールを持っていると便利です。
② ナイフ
ナイフを持っていますと、なにかあったときに重宝します。
③ 懐中電灯
冬は日が暮れるのが早いですし、杉木立の中などの日差しが弱い場所では、昼なお暗い、といったこともありますので、小さい懐中電灯(ヘッドランプであれば、さらによいと思います)を持っていると便利です。
④ 化石図鑑
持っていかなくてもよいのですが、採取時にどのような化石かを確認する意味で、持っていれば便利かと思います。
3 化石採取時の服装
① ヘルメット
下の写真は、私たちが化石採取をしているところですが、かならずヘルメットをかぶります。
落石への備えもありますが、それぞれの参加者が割った石が飛んできて・・・といったときの被害防止をはかることもできます。
撮影:2013.2.2 |
② 手袋
上の写真では、軍手をされている参加者がいますが、私のおすすめは皮の手袋です。
軍手の場合、草の実やゴミなどが付着しますと、たいへん取りにくいということもありますし、なによりも水で濡れてしまったとき、すぐに水がしみこみ、冬は冷たい思いをしなければなりません。
その点、皮の手袋ですと、ゴミなどが付着しにくく、多少の水であれば、すぐにしみこんでくるといったこともありません。それに軍手より丈夫で耐久性があります。
ホームセンター等で購入できますので、自分が使いやすい皮の手袋を購入してください。
③ 目立つ色の上着
できるだけ派手な色がよいと思います。なにかあったとき(なにもないことがよいのですが)発見されやすいというメリットがあります。
できれば自然界にない色にしたほうがよいかもしれません。
④ ゴーグル
目や顔を保護するために、ゴーグルを使用したほうがよいと思います。
私は、以前はゴーグルを使用していたのですが、ここ数年は使用していません。
ハンマーで岩石を割ったとき、その破片が飛び散りますので、安全を確保するうえで、これからは私も使用したいと思っています。
これもホームセンター等で購入することができます。
なによりも大事なことは、自分がけがをしない、そばにいるひとにけがをさせない、といった気配り、安全の確保を優先すること、そのための服装(装備)だとお考えください。
私がはいている長靴 |
←主に私が出かける化石産地は、川沿いの崖にあることが多いため、長靴をはくことが多いのですが、化石を採取する場所によって、適切な足仕度をしてください。
なんといっても足元をしっかりすること、これが肝心なことです。
3 その他
お弁当や飲み物、救急薬品、寒いときの防寒着、夏場の虫除け対策などは、化石採取に出かける季節や場所、時間帯などによって、必要なものを持参してください。
撮影:2012.1.13 |
こんな化石も見つけることができます。
【第3回のポイント】
① まずは、化石採取に必要不可欠な道具を用意すること。
② 化石採取時の服装は、なによりも自己と他者の安全確保を優先したものとすること。
〇 次回の講座は、実際に化石産地に出かけて、化石を探すときの注意事項を述べさせていただ
きたいと考えていますが、きょうのニュース--中学生が恐竜の化石を発見したという話題-に変
更するかもしれません。
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