2013年3月24日日曜日

川井の大断層



川井の大断層は、南側に緑色片岩(三波川結晶片岩)が接し、北側に下仁田層(第三紀中新世・約2000万年前の海に堆積した地層)が接しています。


川井の大断層は、「大北野-岩山断層」とよばれ、全長は約9kmです。この断層は、三波川結晶片岩地域の北縁にあたるため、西南日本の中央構造線の一部といわれています。


 ※中央構造線は、長野県の諏訪湖の西からはじまり、紀伊半島から四国の北岸をとおり、九州につづいている日本一の大断層です。中央構造線によって、西南日本は外帯(太平洋側)と内帯(日本海側)に分けられています。

川井の大断層は、西牧川の右岸側で観察することができます。
撮影:2012.6.19
上の写真=左岸側から川井の大断層を撮影したものです
撮影:2012.11.4
上の写真=川井の大断層入り口に立てられている案内板の前で、ボランティアガイドの飯島さんがご見学に訪れていただいた方々に説明しているところです。

下の写真=川井の大断層を西牧川の下流側から撮影したものです。


          ↑ 撮影:2012.11.4 →




右の写真=川井の大断層で、ボランティアガイドが説明しているようすです。


    






      【ご見学されるときのご参考に

① 三波川結晶片岩・断層破砕帯・断層粘土・下仁田層の砂岩を観察してみましょう。 

② 広範囲に及んでいる破砕から断層の大きさを考えてみましょう。 

③ 下仁田層の砂岩・下仁田層の砂岩と泥岩の互層を観察してみましょう。

 〇 下仁田層の傾斜を見てみましょう。

 〇 下仁田層では、どのような化石が見つかるでしょうか。 

④ 下仁田層の向斜構造とは、どのようなものか考えてみましょう。

  〇 川井の断層の上流側で、砂岩層と泥岩層が南へ傾斜していることを観察してみましょう。 

⑤ 下仁田層最下部の基底礫岩を観察してみましょう。

 〇 川井の断層の上流側(森沢橋の付近)で、石英斑岩、花こう岩、泥岩、砂岩、チャートなどの
  礫を見つけてみましょう。

       【お願い】
〇 観察するときは、足元や落石に注意してください。
〇 化石などを採取しないでください。
〇 ハンマーなどで露頭をはたいたり、露頭を崩さないでください。

  (参考文献等)

「下仁田町と周辺の地質」下仁田自然学校文庫⑤
地球の窓探索コース⑧ 川井の断層と下仁田層 -大断層と向斜構造-

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