川井の大断層は、南側に緑色片岩(三波川結晶片岩)が接し、北側に下仁田層(第三紀中新世・約2000万年前の海に堆積した地層)が接しています。
川井の大断層は、「大北野-岩山断層」とよばれ、全長は約9kmです。この断層は、三波川結晶片岩地域の北縁にあたるため、西南日本の中央構造線の一部といわれています。
※中央構造線は、長野県の諏訪湖の西からはじまり、紀伊半島から四国の北岸をとおり、九州につづいている日本一の大断層です。中央構造線によって、西南日本は外帯(太平洋側)と内帯(日本海側)に分けられています。
川井の大断層は、西牧川の右岸側で観察することができます。
川井の大断層は、西牧川の右岸側で観察することができます。
撮影:2012.6.19 |
撮影:2012.11.4 |
下の写真=川井の大断層を西牧川の下流側から撮影したものです。
右の写真=川井の大断層で、ボランティアガイドが説明しているようすです。
【ご見学されるときのご参考に】
① 三波川結晶片岩・断層破砕帯・断層粘土・下仁田層の砂岩を観察してみましょう。
② 広範囲に及んでいる破砕から断層の大きさを考えてみましょう。
③ 下仁田層の砂岩・下仁田層の砂岩と泥岩の互層を観察してみましょう。
〇 下仁田層の傾斜を見てみましょう。
〇 下仁田層では、どのような化石が見つかるでしょうか。
④ 下仁田層の向斜構造とは、どのようなものか考えてみましょう。
〇 川井の断層の上流側で、砂岩層と泥岩層が南へ傾斜していることを観察してみましょう。
⑤ 下仁田層最下部の基底礫岩を観察してみましょう。
〇 川井の断層の上流側(森沢橋の付近)で、石英斑岩、花こう岩、泥岩、砂岩、チャートなどの
礫を見つけてみましょう。
礫を見つけてみましょう。
【お願い】
〇 観察するときは、足元や落石に注意してください。〇 化石などを採取しないでください。
〇 ハンマーなどで露頭をはたいたり、露頭を崩さないでください。
(参考文献等)
「下仁田町と周辺の地質」下仁田自然学校文庫⑤
地球の窓探索コース⑧ 川井の断層と下仁田層 -大断層と向斜構造-
0 件のコメント:
コメントを投稿