気のゆるみ、それとも傲慢から?
どうしてこういった発言をされたのか、実に不思議な大臣であったと思います。
自分の職責、立場を認識していれば、こういった発言に結びつく考えにならないものだと思うのです。
この大臣の場合、派閥の順送り人事と揶揄されようと、せっかく大臣になれたのに更迭という不名誉な結果で、大臣の座を去るはめになってしまいました。
まさに、口は災いのもとということになります。
ここで紹介したいのが、「大失言(情報センター出版局・2007.7.13発行)」です。
この本には、表紙にあるとおり、
戦後の失言・暴言・放言
のなかから
厳選された77
の失言・暴言・放言が紹介されています。
私は、この本で紹介されている失言などを読んでみて、
これは失言ではなく、本音を言ったのだろうな・・・
と思うものもあります。
しかし、どう考えても失言というより暴言ではないかなと思うものがあります。
暴言にいたる経緯を考えるとき、いろいろな伏線があったり、そのときの興奮した状況など、いろいろなことがからみあって、
あっ、言ってしまった!
というものが多いように感じます。
簡単にいえば、虫の居所が悪かったときという不運が暴言の引き金になってしまったのかなというものもあります。
「大失言(情報センター出版局・2007.7.13発行)」には、失言を追及された首相が答弁で、つぎつぎと失言してしまうという〝失言連鎖〟も紹介されています。
それと失言した人物に共通するのは、ひととしての情(じょう)が希薄か欠落していたからではないかと思います。
大きな地震、津波と原発による被害で、いまも苦労されている人々に対して、きちんとした気持ちで思いを寄せれば、このような考え、発言にならないはずだと思うのです。
実にレベルが低い失言に、この国の政治の貧しさを感じるのは、私だけではないと思うのですが・・・。
「大失言(情報センター出版局・2007.7.13発行)」には、発行年月日からおわかりのとおり、最新の失言や暴言、放言は紹介されていません。
わが国の国会議員、大臣らは、いっぱい失言してくれていますので、本づくりのネタに困ることはないでしょうから、そのうち「大失言」の続編が出版されるかもしれません。
国民のこころをゆさぶる名演説、その演説によって、日本国が力強く前進していくような、そんな力がある政治家が登場してほしいものだと思った〝失言大臣更迭事件〟でした。
「大失言」でなく「国民のこころをゆさぶった戦後の名演説集」といった本を読んでみたいものだと思っているのですが・・・。
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