466億円の布マスク配布
1960年代の下筌ダム建設時の反対闘争-「蜂の巣城紛争」-は、公共事業のあり方に大きな一石を投じた〝事件〟でした。
この反対闘争の指導者であった室原知幸氏は、
公共事業は、法に叶い、理に叶い、情に叶うものでなければならない
と述べ、公権力の暴走を戒めました。
朝日新聞デジタルの本文は、つぎのとおりです。
安倍晋三首相は14日の衆院本会議で、新型コロナウイルスの感染拡大対策をめぐり、自らが打ち出した布マスクの全世帯への配布について、「布製マスクは使い捨てではなく、再利用可能であり、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で非常に有効。理にかなった方策と考えている」と述べた。
7日に緊急事態宣言を出した後、首相が国会で答弁するのは初めて。
野党統一会派の柚木道義氏(無所属)が「マスクの全戸配送に466億円も国民の税金を使うより、医療、休業補償、現金給付に回すべきではないか」とただしたのに対し、答えた。
布マスクの全世帯への2枚配布は、首相が1日の政府対策本部の会合で表明。費用対効果などをめぐり野党だけでなく、与党内からも疑問の声が出ている。
柚木氏は政府の対策について、「対応が遅れた点を率直に国民におわびするべきではないか」とも聞いたが、首相は「客観的事実として評価する限りにおいて、諸外国と比しても、我が国の対応が遅かったとの指摘は当たらない」と反論した。(斉藤太郎)
私は、「マスク配布 大炎上」の記事を読んで、若いときに教えていただいた室原知幸氏の
公共事業は、法に叶い、理に叶い、情に叶うものでなければならない
を思い出しました。
室原知幸氏のことを私に教えてくれた方からは、
これはダムなどの公共事業だけのことではなく、国や自治体の職員が肝に銘じ、すべての行政施策において、
国民(住民)の思い(情)に応えているものだろうか。
ものごとの道理に照らし、正しいものになっているだろうか。
法、制度に照らし、正しいものになっているだろうか。
を常に自問自答し、日々の業務にあたるべきだと指導していただきました。
上の画像は、共同通信の世論調査結果です。
布マスク配布に関して、
76.2%の方々が評価していないという結果は、
布マスクの配布が国民(住民)の思い(情)に応えていない。
からであると私は思います。
まだ私のところに送られてきていませんので、現物を私は見ていませんが、布マスクを受け取った方々の
ありがたい!!
といった声が、ツイッターなどにあふれるほど投稿されていない現状を見るとき、466億円の布マスク配布は、大失敗であったといわざるを得ないのではないかと私は思います。
朝日新聞デジタルによれば、
新型コロナウイルスの感染拡大対策をめぐり、自らが打ち出した布マスクの全世帯への配布について、「布製マスクは使い捨てではなく、再利用可能であり、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で非常に有効。理にかなった方策と考えている」と述べた。
とありますが、安倍首相の理にかなった方策が、あまりにもお粗末で低次元なものであるとは言いませんが、多くの国民が考える理にかなった方策というものとは次元が違うといいますか、大きく異なったものになっているのではないでしょうか。
いま、多くの国民は、
大きな不安をかかえて、
必死にがんばっています。
そんな折に、首相が優雅にくつろいでいる姿を国民に見せるとは、あまりにも無神経であり、この投稿は、多くの国民の神経を逆なでしたのではないかと私は思います。
まことにとんちんかんとしか思えない布マスクの配布といい、無神経としか思えないツイッターでの発信については、ほんとうに情けないことです。
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