大水災遭難者供養塔(群馬県富岡市)
まもなく台風、大雨の時季になります。
先日の上毛新聞は、
自然災害伝承碑 登録申請 伸び悩む
防災史料 県内12基のみ
との見出しで、県内の登録状況などを報じています。
2021.5.19 上毛新聞 |
富岡市黒岩地区にある「大水災遭難者供養塔」が登録されていないとのことであったので、富岡市の榎本義法市長に登録申請をしていただけないかどうか、そのご検討をお願いしてみました。
「大水災遭難者供養塔」は、昭和10年9月25日から26日にかけての大雨によって、お亡くなりになった方々を供養するため、この災害の1年後の昭和11年9月26日に建立されたものです。
榎本市長さんにご検討のお願いをしたあと、石碑の碑文を確認したところ、慰霊碑(記念碑)ではなく、正式には「大水災遭難者供養塔」となっていました。
2021.5.19 市長さんへご検討のお願い |
榎本市長さんには、たいへん失礼をいたしました。心からおわび申し上げます。
日本に暮らしている以上、どこで暮らしていても、ここなら安全という場所はない。
噴火、地震、台風・大雨、洪水に土砂崩れ・・・など、どこにいても危険だらけだ。
その土地の地形や地質をはじめ、その土地の災害史をよく学び、いざというときは早め早めに避難するなど、できるだけ自分や家族、まわりの人々の身の安全を図る、これに尽きるのでは?
といったようなことを話されたと記憶しています。
おそらく(というより、きっと)ことしの夏から秋にも、日本のあちこちで大雨が降り、川が氾濫したり、山が崩れるといいう災害が発生することでしょう。
いまの時代に生きる私たちには、自然災害の被害を最小限にしていく工夫、その努力のひとつとして、自然災害伝承碑の登録があるのではないかと私は思います。
先人の尊い犠牲を無にしないためにも、しっかり「大水災遭難者供養塔」を後世に残していっていただきたいものです。